コラム
Column
夏休みの部活で子どもが故障?使いすぎを防ぐ練習量と受診の目安
こんにちは、桃谷うすい整形外科の瀬尾です!
この記事でわかること
- 夏休みに子どもの使いすぎ障害が増える理由
- 休養日・練習時間の目安と、保護者が気づきたいサイン
- 「成長痛」で片付けず受診したいタイミング
夏休みは、合宿や連日の練習でお子さんの運動量が一気に増える時期です。天王寺区の当院でも、夏になると「膝やかかとを痛がる」「肘が曲げにくそう」というご相談が増えます。多くは使いすぎ(オーバーユース)による障害。初期に気づけば回復も早いとされています。保護者だからこそできる見守り方をまとめました。

なぜ夏休みに使いすぎ障害が増える?
練習量が急に増えるうえ、成長期の体が負担に弱いからです。オスグッド病やシーバー病、野球肘、シンスプリントなどは、同じ動作の繰り返しで腱の付着部や成長軟骨(骨端線)に負担が積み重なって起こるもの。骨端線は骨が伸びる大切な場所で、周囲の靭帯や腱よりも力学的に弱く、反復するストレスに傷みやすい部分です。
成長期のオーバーユース障害は、学校の運動器検診でもチェック対象とされています。夏休みは練習の総量が増えるぶん、体がついていけずに痛みが出やすくなるのです。
練習量の目安と、気づきたいサインは?
まずは休養日をしっかり取ること。スポーツ庁の「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」では、学期中は週に2日以上の休養日(平日1日以上・週末1日以上)を設けることが基準とされています。1日の活動時間の目安は、平日2時間程度、学校の休業日は3時間程度です。頑張りたい時期だからこそ、体を休める日を意識してあげてください。

ご家庭で気づけるサインには、次のようなものがあります。
- 練習後だけ、決まった場所を痛がる
- 投げ方や走り方など、フォームが崩れてきた
- 特定の動作を嫌がる・かばうようになった
- 膝の下やかかと、肘などが腫れている
「成長痛だろう」と様子を見てしまいがちですが、成長痛は夜に痛がって朝には元気なことが多いのが特徴です。運動に関連して同じ場所が痛むときは、使いすぎ障害を疑ってあげてください。
早めに受診したいサイン
- 痛みで練習を休んでも、数日たっても痛みが続く
- 腫れや熱っぽさがある
- 痛む場所を押すと強く痛がる
我慢して続けると、疲労骨折や成長軟骨の損傷につながり、かえって長い休養が必要になることがあります。
当院での治療について
成長期の使いすぎ障害は、痛み始めの初期にはレントゲンで異常が写らないことが少なくありません。そこで当院では、腱や成長軟骨の状態を、医師と理学療法士がともにエコー(超音波)で確認。エコーは炎症による腫れや血流の変化をその場で映せるため、「様子見」ではなく、客観的な根拠をもって休養や負荷の判断ができます。所見を共有することで、診察室とリハビリ室で方針のずれが生じにくい体制です。
担当の理学療法士はこう話します。「痛いから全部休む、ではなく、フォームの見直しや負荷の調整で続けられる部分を一緒に探します。エコーで回復を確認しながら、戻すタイミングも一緒に決めていきます」
全ての治療の根底にあるものは、理学療法士によるリハビリテーションを基にした運動療法です。スポーツ整形外科の診療ページとリハビリテーションのページもご覧ください。

頑張るお子さんほど、痛みを言い出せずに我慢してしまいます。「いつもと動きが違う」と感じたら、早めに一度確認させてください。早く見つかれば、休む期間も短くて済むことが多いです。
よくある質問
成長痛と使いすぎ障害は、どう見分けますか?
成長痛は夜に痛がって朝は元気なことが多く、場所も日によって変わりがちです。運動に関連していつも同じ場所が痛む場合は、使いすぎ障害を疑って一度ご相談ください。
痛がっても本人が休みたがりません。続けさせても大丈夫ですか?
痛みを我慢して続けると、長期の離脱につながることがあります。当院では完全に休ませるのではなく、続けられる練習を一緒に探すこともできます。まずは状態の確認を。
一つの競技に打ち込ませたほうが上達しますか?
成長期に一つの競技へ早く専念しすぎると、使いすぎによるケガのリスクが高まることが複数の研究で示されています。いろいろな動きを経験することも、長く続けるうえで大切です。
まとめ
夏休みは練習量が増え、子どもの使いすぎ障害が起こりやすい時期です。休養日を週2日以上設け、練習後だけ同じ場所を痛がる・フォームが崩れるといったサインに気づいてあげてください。数日休んでも痛みが続くときは、早めの受診が安心です。天王寺区・桃谷駅近くの桃谷うすい整形外科は、エコー診断とリハビリで、スポーツを頑張るお子さんの体を支えます。
参考文献
- スポーツ庁「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」2018.(週2日以上の休養日・活動時間は平日2時間/休業日3時間程度)
- Jayanthi NA, et al. Sports-Specialized Intensive Training and the Risk of Injury in Young Athletes: A Clinical Case-Control Study. Am J Sports Med. 2015;43(4):794-801.
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。症状には個人差があります。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
このコラムを書いた人

瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)
記事監修:臼井俊方
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