コラム
Column
外反母趾はいつ手術?歩くと痛い60代からの受診の目安
こんにちは、桃谷うすい整形外科の瀬尾です!
この記事でわかること
- 外反母趾で手術を考える具体的なサイン
- 保存療法と手術で、改善の見込みがどう違うか
- 「様子を見ていい」段階と「相談したほうがいい」段階の目安

「若い頃からの外反母趾が、この数年で急に痛むようになった」。天王寺区・桃谷にお住まいの60〜70代の女性からよく伺うご相談です。外反母趾は年齢とともに進むことがあり、「もう手術しかないの?」と不安になる方も少なくありません。この記事では、手術を考える目安と受診のタイミングを整理します。
外反母趾はどこからが手術のサイン?
靴を脱いで安静にしていても常に痛む、歩くたびに痛くて外出がつらいという段階になると、手術が検討されます。日本整形外科学会も、常時痛むようになると手術が必要になると説明しています。
逆に、靴を替えたり足の体操をしたりで痛みが落ち着く段階なら、まずは保存療法を続けるのが基本です。診療の現場では「変形が目立つ=すぐ手術」と思い込む方が多いです。ですが判断の軸は、見た目よりも「痛みで生活がどれだけ制限されているか」です。
次のような場合は、我慢せず一度ご相談ください。
- 靴を脱いでいても付け根がズキズキ痛む
- 歩くと痛くて外出や散歩を控えるようになった
- 親指が人差し指に乗り上げ、他の指も変形してきた
- 付け根の皮膚が赤く腫れて熱をもつ

手術しないとどうなる?保存療法との違い
「手術しないと歩けなくなるのでは」と心配される方もいますが、多くの場合まずは保存療法で痛みの軽減を目指します。ただし保存療法は、変形そのものを元に戻すものではないことも正直にお伝えしています。
軽度〜中等度を対象にした海外の研究では、1年後に「改善した」と答えた割合は保存療法(装具)で約46%、手術で約83%と報告されています。変形が進み痛みが強い場合は手術のほうが改善の見込みが高い一方、保存療法で楽になる方も一定数います。いきなり手術か我慢かの二択で考える必要はありません。

当院での外反母趾へのアプローチ
当院の特徴は、医師と理学療法士がともにエコー(超音波)を使って診療にあたる点です。医師は診察・注射をエコーで確認しながら行い、理学療法士もリハビリの中でエコーを使い、付け根の炎症や筋肉の状態を確認します。医師とPTが同じ情報を持つことで、診察室とリハビリ室で方針のずれが生じにくい体制です。
全ての治療の根底にあるものは、理学療法士によるリハビリテーションを基にした運動療法です。足の指やアーチを支える筋肉を働かせ、歩き方を整えることで痛みの軽減と進行予防を目指します。詳しくは当院のリハビリテーション科をご覧ください。
担当の理学療法士はこう話します。「エコーをリハビリに使う理由は、見えないものを見えるようにするためです。どこに負担がかかっているかを画面で一緒に確認すると、なぜこの運動が必要かが伝わりやすくなります」。

「年だから仕方ない」と諦めてほしくないのです。歩き方や足の使い方は、何歳からでも整えられます。手術が必要かどうかも含めて、まずは今の状態を一緒に確認させてください。
よくある質問(FAQ)
変形が目立つと、すぐ手術が必要ですか?
見た目の変形だけで手術が決まるわけではありません。判断の軸は、痛みで生活がどれだけ制限されているかです。靴を脱いでも痛む・歩くのがつらい段階が、手術を検討する一つの目安になります。
手術をすると、どれくらいで歩けますか?
日本整形外科学会は、中足骨骨切り術では術後翌日から歩行が可能で、通常の靴が履けるまで約2ヵ月が目安と説明しています。方法や個人差で異なるため、詳しくは診察で確認します。
まず何科に相談すればいいですか?
足の痛みや変形は整形外科が専門です。手術ありきではなく、まず保存療法から一緒に考えます。あし(下肢)の痛み・しびれのページもご参照ください。
まとめ
外反母趾で手術を考える目安は、「靴を脱いでも痛む」「歩くのがつらい」という、痛みによる生活の制限です。ただし多くの場合、まずは保存療法から始められます。天王寺区・桃谷で足の痛みにお悩みの方は、手術か我慢かで抱え込む前にご相談ください。
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参考文献
- 日本整形外科学会「外反母趾」(症状・病気をしらべる)
- Torkki M, et al. Surgery vs Orthosis vs Watchful Waiting for Hallux Valgus: A Randomized Controlled Trial. JAMA. 2001;285(19):2474-2480.
- Klugarova J, et al. Effectiveness of surgery for adults with hallux valgus deformity: a systematic review. JBI Database System Rev Implement Rep. 2017;15(6):1671-1710.
- 日本整形外科学会・日本足の外科学会(監修)『外反母趾診療ガイドライン2022(改訂第3版)』. 南江堂. 2022. Mindsガイドラインライブラリ
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。症状には個人差があります。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
このコラムを書いた人

瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)
記事監修:臼井俊方
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