コラム
Column
オスグッドで休んでいる間にできる練習|中学生の復帰ステップ
こんにちは、桃谷うすい整形外科の瀬尾です。
オスグッド病は、成長期に膝のお皿の下の骨(脛骨粗面)が出っ張って痛む病気です。診断を受けたうえでなら、膝を休めている間も上半身や体幹、お尻は鍛えられます。
この記事でわかること
- 膝の下が痛くなる理由
- 膝を休めている間にできる練習
- 練習に戻るまでの進め方の例

オスグッド病はなぜ膝の下が痛くなる?
太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)が、お皿の下のすじを通して膝の下の骨を引っ張り続けるからです。成長期のこの骨はやわらかく、ジャンプやダッシュで強く引っ張られます。診察では太もも前の硬さも確認します。

膝を休めている間にできる練習は?
痛む練習は休み、膝に負担の少ない運動と太もも前のストレッチを続けます。日本整形外科スポーツ医学会の資料では、痛くなければスポーツは可能とされています。ただし3〜6か月は症状が強くなりやすく、ストレッチなどを前後に行うとされています。
- 上半身:腕立て伏せ(膝を床につけない形で)、座ってのパス練習
- 体幹:プランク
- お尻の横:横向きに寝て脚を上げる運動
- 太ももの前:かかとをお尻に近づけるストレッチ
どれも無理のない範囲で、痛みが出たらやめましょう。ストレッチは研究のまとめで効果が示唆されていますが、質の高い比較試験はまだありません。

練習にはどうやって戻ればいい?
痛みを確かめながら1段ずつ戻ります。下の4段階は一般的な例です。主治医・理学療法士と確認しながら進めましょう。
- 歩く・自転車
- 軽いジョグ
- 両脚から片脚へのジャンプ
- ダッシュや競技の練習
次へ進む目安は、運動中も翌朝も痛みが10段階で2までです。海外の研究(Rathleff 2020)でも同様の基準が使われました。痛みが強くなったら、1段戻りましょう。
対象は10〜14歳の51人です。最初の4週間は痛む動作を控えつつ、ブリッジや太もも前の静的な保持運動を行い、5週目からスクワットなどに進みました。理学療法士の受診は4回で、自宅での運動が中心でした。ここで紹介した練習そのものではありません。競技に戻れたのは12週で16%、1年後は約7割(69%)でした。
強い腫れ、夜も続く痛み、急に強く痛んだ場合は早めに受診を。
桃谷うすい整形外科でのオスグッド病の治療
当院の特徴は、医師と理学療法士がともにエコー(超音波)を使って診療にあたる点です。医師は診察・注射をエコーで確認しながら行い、理学療法士もリハビリの中でエコーを使って筋肉や腱の状態を確認します。「どこに炎症があるか」「どの筋肉が弱いか」を医師とPTが共通の情報として持つことで、診察室とリハビリ室の間に方針のずれが生じにくい体制をとっています。
全ての治療の根底にあるものは、理学療法士によるリハビリテーションを基にした運動療法です。スポーツ障害の診療もご覧ください。
担当の理学療法士はこう話します。「休む期間にできることがはっきりすると、練習に戻るまでの道のりも見えやすくなります。膝の下の状態を画面で一緒に確かめながら、次の段階に進めるかを判断していきます」

「休め」とだけ言われると、置いていかれる気がしますよね。戻るまでの計画を一緒に立てましょう。
よくある質問(FAQ)
膝の下に巻く治療用のベルトが使われることがあります(日本整形外科スポーツ医学会の資料)。つけていても痛みの目安は守ります。
練習後やお風呂上がりがおすすめ。痛くなるほど伸ばす必要はありません。
一人で決めず、痛みの数字を家族や主治医に伝えて相談を。
まとめ
膝を休める間もできる練習はあります。痛みの目安を守って段階的に戻りましょう。天王寺区・桃谷駅周辺で膝の痛みに悩む方は、お気軽にご相談ください。
参考文献
- 日本整形外科学会.「オスグッド病」(症状・病気をしらべる). https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/osgood_schlatter.html
- 同ページで紹介されている日本整形外科スポーツ医学会広報委員会監修『スポーツ損傷シリーズ 1. オスグッド病』
- Rathleff MS, Winiarski L, Krommes K, et al. Activity Modification and Knee Strengthening for Osgood-Schlatter Disease: A Prospective Cohort Study. Orthop J Sports Med. 2020;8(4):2325967120911106.
- Neuhaus C, Appenzeller-Herzog C, Faude O. A systematic review on conservative treatment options for OSGOOD-Schlatter disease. Phys Ther Sport. 2021;49:178-187.
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。症状には個人差があります。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
このコラムを書いた人

瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)
ご予約・お問い合わせは、お電話(06-4392-7077)またはWEB予約から承っております。
記事監修:臼井俊方
一覧に戻る