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2026年10月6日

腱板断裂を放置するとどうなる?40・50代が手術を考える目安

こんにちは、桃谷うすい整形外科の瀬尾です。

腱板断裂とは、肩の奥で腕の骨を支える腱(腱板)が切れた状態です。転倒や重い物を持った拍子に起こるものは「外傷性」の断裂と呼ばれます。切れた腱は自然にはつながらず、放置すると断裂が広がることも。けがの後に肩が上がらないときは、早めに断裂の状態を確かめておきましょう。

この記事でわかること

  • けがの後の「肩が上がらない」で疑うこと
  • 腱板断裂を放置したときに起こりうること
  • 手術をいつまでに考えればよいかの目安

「仕事を休めないから、痛み止めでしのいでいる」。そんな状態が続いているなら、先延ばしにする前に知っておきたいことがあります。

転んだ後から肩が上がらないのは腱板断裂のサイン?

けがをきっかけに急に腕が上がらなくなったなら、腱板断裂を疑うサインです。腕を上げる途中で力が抜ける、夜に肩がうずくといった症状もみられます。「五十肩だろう」と思っていませんか?症状が似ているため、自己判断は難しい病気です。

腱板はレントゲンには写りません。エコーは、肩を動かしながら腱の状態をその場で確認できる検査です。当院では診察室でエコーを使い、必要に応じて連携施設でMRI検査を受けていただきます。

腱板断裂を放置するとどうなる?

断裂は、時間とともに広がることがあります。症状のない加齢性の断裂を約5年追った研究では、全層断裂(腱が完全に切れた状態)の61%で断裂が広がりました。広がることと、新たな痛みの出現にも関連がみられています。けがをした方とは条件が異なるものの、放置のリスクを考える材料になります。

けがによる断裂では、保存療法だけでは収まらないこともあります。外傷性の断裂で保存療法を選んだ40人を振り返った研究では、45%の方が平均約6ヶ月後に手術へ切り替えていました。裏を返せば、残りの55%は保存療法のまま過ごしていたことになります。保存療法も選択肢のひとつですが、「様子見」の間も経過の確認は欠かせません。

手術はいつまでに決めればいい?

数日で決める必要はありません。ただ、時期については研究でも結論が分かれています。外傷性断裂の手術例を振り返った研究では、受傷から4ヶ月以内の手術で肩の機能がよい傾向があり、3週以内が最も良好でした。一方、受傷3週〜3ヶ月と3ヶ月以降の手術で成績に差がなかったとする研究もあります。

早めに断裂の大きさを確かめ、利き手かどうかや仕事での肩の使い方を踏まえて主治医と相談しましょう。

桃谷うすい整形外科での腱板断裂の治療とリハビリ

当院の特徴は、医師と理学療法士がともにエコー(超音波)を使って診療にあたる点です。医師は診察・注射をエコーで確認しながら行い、理学療法士もリハビリの中でエコーを使って筋肉や腱の状態を確認します。「どこに炎症があるか」「どの筋肉が弱いか」を医師とPTが共通の情報として持つことで、診察室とリハビリ室の間に方針のずれが生じにくい体制をとっています。

全ての治療の根底にあるものは、理学療法士によるリハビリテーションを基にした運動療法です。保存療法を続ける場合も、手術を検討する場合も、肩甲骨まわりや残った腱板の働きを、無理のない範囲で整えておくことが回復を支えます。

担当の理学療法士はこう話します。「エコーをリハビリに使う理由は、見えないものを見えるようにするためです。どこが弱くて、どこに負担がかかっているかを患者さんと一緒に画面で確認しながら進めると、なぜこの運動が必要なのかが伝わりやすくなります。納得して取り組んでもらえると、回復のスピードも変わってくると感じています」

当院のリハビリテーションについて詳しくはこちら

理学療法士 瀬尾 真矢

忙しい方ほど、肩の痛みを後回しにしがちです。でも、断裂の大きさがわかるだけで、仕事との折り合いのつけ方が見えてきます。まずは一度、今の状態を一緒に確認させてください。

よくある質問(FAQ)

Q
手術をすれば完全に治りますか?
A

腱を縫っても、必ず元どおりにつながるとは限りません。外傷性断裂を早期に修復した62人を1年後にMRIで調べた研究では、腱がしっかりつながっていたのは63%でした。別の研究では約8割とされ、結果には幅があります。術後のリハビリまで含めて治療と考えましょう。

Q
手術をしたら、どのくらい仕事に影響しますか?
A

日本整形外科学会の解説では、手術後は約4週間の固定と2〜3ヶ月の機能訓練が必要とされています。仕事内容によって復帰の時期は変わるため、主治医と早めに相談しましょう。

Q
痛みが落ち着いたら、受診しなくても大丈夫ですか?
A

痛みが引いても、断裂が治ったとは限りません。力が入りにくい症状が残るときは、一度エコーで確認しましょう。

まとめ

けがの後から肩が上がらないときは、腱板断裂の可能性があります。切れた腱は自然にはつながらず、放置すると広がることもあります。数ヶ月のうちに状態を確かめ、仕事に合った方針を決めましょう。天王寺区・桃谷駅周辺で肩の痛みにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

参考文献

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。症状には個人差があります。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。

JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。

このコラムを書いた人

理学療法士
瀬尾 真矢

患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

得意分野

変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)

記事監修:臼井俊方

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