コラム
Column
ジャパニーズウォーキングとは?インターバル速歩のやり方と膝・腰の注意点
こんにちは、桃谷うすい整形外科の瀬尾です。
現在、海外ではジャパニーズウォーキングが人気となっていることをご存じでしょうか?
ジャパニーズウォーキングは、信州大学の能勢博氏らが研究してきた「インターバル速歩」を指して海外で使われている呼び名です。速歩きとゆっくり歩きを3分ずつ交互に繰り返します。
この記事でわかること
- インターバル速歩の研究でわかっていること
- 速歩き・ゆっくり歩きの時間と回数
- 膝や腰に不安がある方の始め方と中止の目安
「膝や腰が痛くても大丈夫?」と気になる方へ、研究の中身と始める前の注意点を整理します。
インターバル速歩にはどんな研究がありますか?

中高年を対象にしたランダム化比較試験で、脚の筋力と持久力の向上が報告されています。2007年の研究では、平均63歳の男女246人を3つのグループに分け、5か月間比べました。
インターバル速歩のグループでは、膝を伸ばす筋力が13%、曲げる筋力が17%増えました。持久力の指標も8〜9%の増加。いずれも、中くらいの強さで歩き続けたグループより大きな変化でした。収縮期血圧(上の血圧)の低下も報告されています。
男女約670人を解析した別の研究では、始める前の体力が低かった人ほど変化が大きい傾向でした。結果には個人差があります。
やり方は?どのくらいの速さで歩けばよいですか?

研究で使われた方法は、次のとおりです。
- 速歩き3分+ゆっくり歩き3分を1セットにする
- 1日5セット以上(合計30分以上)
- 週4日以上
研究では、速歩きを一人ひとりの最大酸素摂取量(持久力の上限)の70%を超える強さにして、機器で確認していました。日常で取り入れる場合は、息が弾むくらいの速さが一つの目安です。最初から5セットにこだわらず、できるセット数から無理のない範囲で増やしましょう。
膝や腰が痛くても始めてよいですか?

痛みがある方は、始める前に一度ご相談ください。紹介した研究は一般の中高年が対象で、膝や腰に痛みがある方にそのまま当てはまるとは限りません。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」高齢者版も、整形外科的な障害などのリスクがある高齢者では「適量の見極めが重要」としています。次のような場合は中止し、受診を検討してください。
- 歩いている途中で、関節や筋肉が強く痛む
- 胸の痛み、動悸、めまいやふらつきがある
- 膝が腫れる、熱っぽい
- 脚のしびれが出て、休むと治まる
高血圧や心臓の病気などで通院中の方は、主治医にもご相談ください。
桃谷うすい整形外科ではどう相談できますか?
当院では、医師と理学療法士がともにエコー(超音波)を使って診療にあたります。痛みの原因を確認したうえで、リハビリテーションで歩く速さや量を一緒に考えます。
全ての治療の根底にあるものは、理学療法士によるリハビリテーションを基にした運動療法です。

「膝が痛いから歩かない」より、原因を知って歩き方を調整するほうが続けやすいと感じています。まずは一度、状態を一緒に確認させてください。
よくある質問
違います。比べた相手は、中くらいの強さで1日8,000歩以上を目標に歩いたグループです。
状態によって適した量は異なります。変形性ひざ関節症と診断されている方は、始める前にご相談ください。
できるセット数で構いません。体調や痛みに合わせて、少しずつ増やしましょう。
まとめ
ジャパニーズウォーキングは、速歩き3分とゆっくり歩き3分を繰り返す方法です。膝や腰に不安がある方は、量を決める前に状態を確認しておくと安心です。
天王寺区・桃谷駅周辺でお困りの方は、Web予約から診察をご予約ください。
参考文献
- Nemoto K, Gen-no H, Masuki S, Okazaki K, Nose H. Effects of high-intensity interval walking training on physical fitness and blood pressure in middle-aged and older people. Mayo Clin Proc. 2007;82(7):803-811.
- Morikawa M, Okazaki K, Masuki S, et al. Physical fitness and indices of lifestyle-related diseases before and after interval walking training in middle-aged and older males and females. Br J Sports Med. 2011;45(3):216-224.
- 厚生労働省. 「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」推奨シート:高齢者版. 2024.
- 厚生労働省. 「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」情報シート:身体活動・運動を安全に行うためのポイント. 2024.
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。症状には個人差があります。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
このコラムを書いた人

瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)
記事監修:臼井 俊方(桃谷うすい整形外科 院長)
日本整形外科学会 専門医/認定スポーツ医/認定運動器リハビリテーション医/認定リウマチ医、日本人工関節学会 認定医、日本医師会 認定健康スポーツ医