コラム
Column
最新治療!? 体外衝撃波(拡散型圧力波)について
こんにちは!桃谷うすい整形外科の瀬尾です!
今回は、当院でも導入された新しい機器、「体外衝撃波(拡散型圧力波)」についての解説を行なっていきます。
当院では、STORZ社製 体外衝撃波治療器 MASTERPULSを使用しています。
体外衝撃波治療、特に拡散型圧力波治療は、近年注目を集めている革新的な治療法です。
この治療法は、慢性的な筋骨格系の痛みに悩む患者さんに新たな希望をもたらすといわれています。
拡散型圧力波とは?
拡散型圧力波治療は、ハンドピースから放射状に広がる圧力波を用いた非侵襲的な治療法です。
この圧力波は、圧縮空気によって押されたプロジェクタイル(発射体)がハンドピース先端のアプリケーターに衝突することで発生します。
従来の集束型衝撃波と異なり、拡散型圧力波は表面から約40mmの深さまで到達し、より広い範囲の組織に効果を及ぼします。
効果
拡散型圧力波治療には以下のような効果が期待できます:
- 疼痛コントロール
- 血液循環改善
- 筋肉の緊張緩和
- 組織の再生促進
- 代謝の改善
これらの効果により、慢性的な痛みの解消や組織の修復が促進されます。
適応症状
拡散型圧力波治療は、以下のような症状に効果が期待できます:
- 肩石灰沈着性腱板炎
- テニス肘(外側上顆炎)
- 野球肘(初期の離断性骨軟骨炎)
- アキレス腱炎
- 足底筋膜炎
- シンスプリント
- 手根管症候群
- ばね指
これらの症状は、従来の保存的療法では改善が難しかったケースでも、拡散型圧力波治療とストレッチなどの運動療法を組み合わせることで、短期間に高い効果が得られる可能性があります。
治療方法
治療は通常、以下のように行われます:
- 痛みのある部位に圧力波を当てます。
- 1回の施術は5〜10分程度です。
- 週1回のペースで、4〜6回の治療を行います。
- 治療後は2日間の激しい運動を避けます。
禁忌
以下の方は拡散型圧力波治療を受けることができません:
- 腫瘍がある方
- 妊婦の方
- ペースメーカーを埋め込んでいる方
- 捻挫・肉離れなどの急性疼痛がある方
- 骨粗鬆症の方
- 心臓疾患のある方
※骨端線部位(※ISMSTでは、拡散型圧力波は禁忌に該当はしませんが、当院では控えております。)
まとめ
拡散型圧力波治療は、慢性的な筋骨格系の痛みに対する新しい治療法として注目を集めています。
従来の治療法で改善が見られなかった症状にも効果が期待できる一方で、適応と禁忌を十分に理解した上で実施することが重要です。
気になる症状がある方は、専門医に相談の上、この治療法の適否を判断することをおすすめします。’
※拡散型圧力波治療器は、医師からの指示があった場合のみ、使用しております。
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
このコラムを書いた人
瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)