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シンスプリント

シンスプリント

シンスプリント(内側脛骨ストレス症候群)とは

スポーツによる下肢の酷使が原因で、脛骨内側に痛みを伴う病態のことを呼びます。
女性に多いことが特徴です。

シンスプリントの「シン」は脛、「スプリント」は疾走という意味です。つまり、疾走のよる脛の痛みということです。

シンスプリントの原因

オーバーユースによる障害で、特に脛骨内側後方に骨膜炎を伴う障害で、ランニングやジャンプなどの衝撃が繰り返し加わることで発症します。
具体的には、ヒラメ筋、長母趾屈筋、後脛骨筋の起始近傍の骨膜炎が起きています。

シンスプリントに関わる筋肉

図:シンスプリントに関わる筋肉
出典: 塚原 隆司ら : 下腿疲労骨折・シンスプリント(内側脛骨ストレス症候群)の病態と治療 関節外科 Vol.41 10月増刊号 , 2022.

また、靴底や地面が硬く、運動動作の衝撃が直に骨に伝わったりする等、環境的要因も関与しています。

シンスプリントの症状

一般的には、運動開始後、しばらく時間が経過してから脛骨内側後方の痛みが出てきます。

シンスプリントと疲労骨折の違い

図:シンスプリントと疲労骨折の違い
出典: 塚原 隆司ら : 下腿疲労骨折・シンスプリント(内側脛骨ストレス症候群)の病態と治療 関節外科 Vol.41 10月増刊号 , 2022.

シンスプリントの検査

理学所見:後内側脛骨境界に、5cm以上の圧痛
特徴的な画像診断はありません。MRIでも異常所見を認めないことが多いです。

シンスプリントの治療

一般的に、保存治療が選択されます。局所の安静やアイシングなどを行います。

シンスプリントの予防

足のアーチ矯正がシンスプリントの発生を低下させることが示されています。
ですので患者さん一人ひとりにあったインソールをオーダーメイドで作成し、スポーツの際に使用していただくことが予防につながります。

当院での方針

当院では、ベッドサイドで足のアーチ部位に拳を入れ、自身でスクワットしてもらい、疼痛が減弱すればインソールの適応としています。

提携の義肢装具士と計測機器を使用して、足底圧や重心位置の計測を行い、身体時の状態をソフトウエアを用いて分析します。計測したさまざまな情報を元に、オーダーメイドインソールを制作します。(保険診療で行います)

インソール

図:インソール
出典: 塚原 隆司ら : 下腿疲労骨折・シンスプリント(内側脛骨ストレス症候群)の病態と治療 関節外科 Vol.41 10月増刊号 , 2022.

参考文献

Lars Peterson, Per Renstrom. Prevention, sports injury treatment and rehabilitation. 4th edition. London: CRC Press Taylor &Francis Group;2016. pp.473-98.
Yates B, White S. The incidence and risk factors in the development of medial tibial stress syndrome among naval recruits. Am J Sports Med 2004;32:772-80.
Bonanno DR, Murley GS, Menz HB, et al. Effectiveness of foot orthoses for the prevention of lower limb overuse injuries in naval recruits:a randomised controlled trial. Br J Sports Med; 52:298-302.

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