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コラム

Column

2026年3月31日

冷やす?温める?痛みの時期による対処法

この記事でわかること

  • 急性期と慢性期の見分け方
  • 冷やすべきタイミングと温めるべきタイミング
  • 間違った対処を避けるポイント

こんな悩みはありませんか?

  • 「捻挫したけど、冷やすの?温めるの?どちらが正しい?」
  • 「痛みが続いているが、今は冷やすべき?温めるべき?」
  • 「急性期と慢性期って、いつから慢性期?」
  • 「間違った対処をして悪化させたくない」
  • 「RICE処置って何?」

ケガや痛みに対する「冷やす」「温める」の判断は、時期によって異なります。急性期(受傷直後)と慢性期(炎症が落ち着いた後)では、正反対の対処が求められることがあります。間違った対処は症状を悪化させる可能性があるため、時期に応じた正しいセルフケアを知っておくことが大切です。

この症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

原因解説:なぜ時期で対処法が違うのか

急性期と慢性期の違い

痛みやケガには、急性期慢性期があります。

  • 急性期:受傷直後〜おおよそ48〜72時間(2〜3日)以内。炎症が起きており、腫れ、赤み、熱感、ズキズキとした痛みが特徴
  • 慢性期:炎症が落ち着いた後。こわばり、鈍い重さ、動かしにくさが主体になる

急性期は「冷やす」

急性期では、患部で炎症反応が起きています。血管が拡張し、炎症物質が広がり、腫れや痛みが増すことがあります。

冷やすことで

  • 血管が収縮し、炎症の広がりを抑える
  • 腫れや内出血を軽減する
  • 痛みを和らげる(冷感で痛みを感じにくくする効果もある)

慢性期は「温める」

慢性期では、炎症は落ち着いています。血流が悪くなり、こわばりや筋肉の硬さが残ることがあります。

温めることで

  • 血流が促進され、疲労物質の排出が促される
  • 筋肉の柔軟性が高まり、動きが楽になる
  • こわばりの軽減が期待できる

セルフチェック:今は冷やす?温める?

  • ケガをした、捻挫した、打撲した(2〜3日以内)→ 冷やす
  • 患部が腫れている、熱を持っている → 冷やす
  • 痛みが始まってから1週間以上経過している
  • 腫れや熱感は落ち着いたが、こわばりや鈍い痛みが残っている → 温める
  • 慢性的な肩こり、腰痛、関節のこわばり → 温める

判断の目安:腫れて熱い場合は冷やす、熱感がなくこわばっている場合は温める。

解決策:時期に応じた正しい対処法

急性期:冷やす(RICE処置)

受傷直後〜2〜3日以内は、RICE処置が基本です。

  • R(Rest:安静):患部を動かさない
  • I(Ice:冷却):患部を冷やす
  • C(Compression:圧迫):包帯やテーピングで軽く圧迫し、腫れを抑える
  • E(Elevation:挙上):心臓より高い位置に保ち、腫れを軽減
ケガ直後は冷やす

冷やすときのポイント

  • 時間:1回15〜20分程度。長くても30分以内
  • 間隔:1〜2時間ごとに繰り返す
  • 方法:氷嚢、アイスノン、冷たいタオルを使用。直接氷を肌に当てない(薄いタオルで包む)
  • 注意:30分以上の連続冷却は凍傷のリスクがある

慢性期:温める

炎症が落ち着いた後(おおよそ3日目以降)は、温めることが有効です。

いつ温めるか?

温めるときのポイント

  • 方法:入浴、蒸しタオル、使い捨てカイロ(肌に直接貼らない)
  • 時間:10〜20分程度
  • タイミング:動かす前に温めると、可動域が改善しやすく、ストレッチや運動が行いやすくなる
効率的な温め方

迷ったときは

  • 腫れている、熱を持っている → 冷やす
  • 熱感はないが、こわばっている → 温める
  • 判断がつかない → 整形外科で相談を

当院での治療について

当院では、痛みの時期や状態に応じた適切な治療を提案しています。
また、エコーを使用して患部内の状況を確認し、適切な対応を提案いたします。

  • 急性期:冷却、安静、必要に応じて装具固定や消炎鎮痛剤
  • 慢性期:温熱療法、運動療法、ストレッチの指導

「冷やすべきか温めるべきかわからない」という方も、医師の診察で状態を評価し、最適な対処法をご案内します。

こんな症状があれば必ず受診を

以下のような場合は、自己判断せず早めに整形外科を受診してください:

  • 強い痛みや腫れがある
  • 関節が変形している、動かせない
  • 冷やす・温めるで改善しない
  • 骨折や靭帯損傷の可能性がある

よくあるご質問

Q
冷やす時間の目安はどのくらいですか?
A

1回15〜20分程度が目安です。氷を直接肌に当てると凍傷の恐れがあるため、タオルで包んで使用してください。

Q
温湿布は温めている効果がありますか?
A

温湿布のメンソール成分による温感効果はありますが、実際に患部の温度を大きく上げるわけではありません。血行促進にはお風呂や蒸しタオルが有効です。

Q
判断に迷ったらどうすればいいですか?
A

迷ったときは冷やす方が安全です。温めて症状が悪化した場合は中止し、早めに医療機関を受診してください。

まとめ

  1. 急性期(2〜3日以内)は冷やす:炎症を抑え、腫れや痛みを軽減。RICE処置が基本。
  2. 慢性期は温める:血流を促進し、こわばりを和らげる。
  3. 判断の目安:腫れて熱い→冷やす、熱感なくこわばり→温める。
  4. 冷やすとき:15〜20分、直接氷を当てない、1〜2時間ごとに繰り返す。
  5. 迷ったら受診を:適切な対処法は医師の診察で判断できます。

参考文献

  • 日本整形外科学会. スポーツ外傷・障害の予防ガイドライン. 第2版. 2019.
  • 日本救急医学会. 救急蘇生のための指針. 2020.

本コラムは最新の医学的エビデンスに基づいて作成しています。痛みの対処法については、個人差がありますので、気になる症状がある方は当院にご相談ください。

記事監修:臼井俊方

この症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。

このコラムを書いた人

理学療法士
瀬尾 真矢

患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

得意分野

変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)

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