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コラム

Column

2025年2月1日

足首を曲げると足首の前が痛い? 〜実は、ふくらはぎの硬さが原因かもしれません〜

こんにちは!桃谷うすい整形外科の瀬尾です!

今回は、「足首を曲げようとすると足首の前が痛い」という症状について、ちょっと意外な原因と対策をお話しします。よく見られる症状としては、足関節捻挫をした後に起こるケースや、日頃から足首をあまり動かさない方に見られるパターンがあります。「痛いのは前なのに、実はふくらはぎに問題があるってどういうこと?」と疑問に思う方もいるかもしれません。ここでは、足首前方の痛みとふくらはぎの硬さの関係、そして対策としてのストレッチ方法を紹介していきます。

なんで足首の前が痛いのに、後ろに原因があるのか?

足首を曲げる(背屈する)とき、メインで動いているのは距腿関節と呼ばれる関節です。実は、足首を背屈する際には、ふくらはぎ(後ろ側)の筋肉や腱がしっかり伸びてくれないと、足首の前方に余計な圧力がかかります。これが続くと、前方部でインピンジメント(挟み込み)が起こりやすくなり、痛みとして感じられるのです。

  • ふくらはぎが硬いと…
    足首を背屈できる角度が少なくなり、前側にストレス集中 → 前方インピンジメントが生じやすい
  • 足関節捻挫の後遺症で…
    捻挫による靭帯損傷や関節周りの癒着があると、より動きが制限され、前方部に負担がかかりやすくなる

足首を曲げることで前に負担がかかる原因

  1. 距腿関節の可動域制限
    足首前方に痛みを抱える多くの方は、足首を背屈する可動域が狭くなっています。これは、ふくらはぎの硬さに加えて、足関節捻挫による関節包や靭帯の短縮・癒着などが原因である場合もあります。
  2. 前方インピンジメントの発生
    足首の前方部分(脛骨と距骨の接合部あたり)が狭くなると、関節包や軟部組織が挟み込まれやすくなり、痛みを引き起こします。特に、ふくらはぎが硬いと踵が十分に下がらず、前方に圧迫がかかりやすいのです。

対策としてのストレッチ方法

ふくらはぎを伸ばすストレッチ

足指を伸ばすストレッチ

まとめ

「足首を曲げると足首の前が痛い」という症状は、思わぬところに原因が潜んでいることがあります。ふくらはぎ(後ろ側)が硬いと、足首の動きを制限し、前方にインピンジメントを引き起こしやすくなります。さらには、過去の足関節捻挫や使いすぎが重なると、慢性的な痛みにまで発展するケースもあります。そこで、まずはふくらはぎを伸ばすストレッチや、足指を伸ばすエクササイズを取り入れてみてください。足首背屈時の余計な負担を減らし、前方の痛みを緩和する手助けとなるはずです。また、痛みが強い場合は専門の医療機関(整形外科やリハビリ科)を受診して、正確な診断と適切な治療を受けることをおすすめします。ちょっとしたセルフケアで改善が期待できる症状もありますので、ぜひ日々の習慣に組み込んでみてください。痛みのない快適な足首を取り戻し、アクティブな日常をサポートしていきましょう!

参考論文

  1. Maffulli N, Del Buono A, Oliva F. (2013). Anterior ankle impingement. British Medical Bulletin, 105, 105-121.
  2. Maquirriain J. (2013). Anterior ankle impingement. Foot and Ankle Clinics, 18(3), 467-474.
  3. Rome K, Brown D, Gray J, et al. (2020). The effect of calf muscle stretching on ankle dorsiflexion range of motion: A systematic review. Journal of Bodywork and Movement Therapies, 24(2), 173-180.
  4. Bennell KL, Talbot RC, Wajswelner H, Kelly DH, Hall AJ, Sajor P. (1998). Intra-rater and inter-rater reliability of a weight-bearing lunge measure of ankle dorsiflexion. Australian Journal of Physiotherapy, 44(3), 175–180.
  5. Attenborough AS, Sinclair PJ, Sharp T, Greene A. (2015). Ankle dorsiflexion range of motion and postural stability in uninjured basketball players with and without a previous ankle sprain. Journal of Science and Medicine in Sport, 18(4), 595–599.
足関節捻挫

JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。

このコラムを書いた人

理学療法士
瀬尾 真矢

患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

得意分野

変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)

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