コラム
Column
「レントゲンで異常なし」の本当の意味—写らない病気もあります
こんにちは、桃谷うすい整形外科の瀬尾です!
この記事でわかること
- レントゲンで「異常なし」でも痛みが続く理由
- レントゲンに写らない病気・症状
- エコー検査で見つかる原因
こんな悩みはありませんか?
- 「レントゲンで異常なしと言われたのに、痛みが続く」
- 「骨折はないと言われたが、まだ痛い。大丈夫?」
- 「レントゲンで何が分かるの?何が分からないの?」
- 「痛みの原因がわからないまま放置している」
- 「他に検査を受けるべき?」
「レントゲンで異常なし」と言われたのに痛みが続く—そんな経験はありませんか?レントゲン(X線)は骨を写す検査です。靭帯、腱、筋肉、軟骨などの軟部組織は、レントゲンにはほとんど写りません。つまり、「レントゲンで異常なし」=「骨に骨折などの大きな異常はない」という意味であり、痛みの原因が他にある可能性は十分にあります。

レントゲンに写るもの、写らないもの

レントゲンに写るもの
レントゲン(X線)は、X線を透過しにくい組織を写します。
- 骨:骨折、骨の変形、骨棘(骨のトゲ)、関節の隙間の狭まり
- 石灰化:石灰沈着性腱板炎など、石灰が沈着した部分
- 金属:体内の金属など
レントゲンは、骨折の有無や変形性関節症の進行度を評価するのに優れています。
レントゲンに写らないもの
以下のような組織は、レントゲンにはほとんど写りません
そのため、捻挫(靭帯損傷)、腱板断裂、肉離れ、軟骨の初期変化などは、レントゲンだけでは分からないことが多いのです。
この症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
セルフチェック:「異常なし」なのに痛みが続く?
- レントゲンで異常なしと言われたが、痛みが続いている
- 捻挫したが、骨折はないと言われた。でもまだ痛い
- 肩が痛く、腕が上がりにくい。レントゲンでは異常なし
- 膝が痛いが、レントゲンでは変形は軽いと言われた
- 3週間以上、同じ場所に痛みが続いている
これらに当てはまる方は、レントゲンに写らない病態が隠れている可能性があります。痛みが続く場合は、追加の検査(超音波、MRIなど)を検討することをお勧めします。
レントゲン以外の検査で分かること
超音波(エコー)検査
当院が特に力を入れている超音波(エコー)は、レントゲンに写らない軟部組織を得意としています。
- 靭帯・腱:損傷、断裂、炎症の有無
- 筋肉:肉離れ、筋損傷の程度
- 関節:滑膜炎、関節液の貯留、軟骨の状態(ある程度)
- 神経:圧迫、腫れ
エコーは痛みがなく、その場で結果を説明できる利点があります。

MRI検査
MRIは、軟部組織を詳細に評価できます。エコーでは見えにくい深部の病変や、骨の中の変化(骨髄浮腫など)も評価可能です。ただし、時間がかかり、費用もかかります。
画像と痛みの関係
画像所見と痛みの強さは、必ずしも一致しません。 レントゲンで変形が軽くても痛みが強い場合、筋肉の状態、炎症の有無、骨内部の変化など、複数の要因が関係していることがあります。
当院での治療について
当院では、超音波(エコー)を用いて、レントゲンでは分からない軟部組織の状態を詳細に評価します。
- レントゲンに加えてエコー:骨折の有無はレントゲンで確認し、靭帯・腱・筋肉の状態はエコーで評価
- 痛みの原因を「見える化」:画像を見ながら、痛みの原因を説明。患者様に安心していただけるよう努めています
- 適切な治療方針:エコー所見を踏まえ、最適な治療を提案
全ての治療の根底にあるものは理学療法士によるリハビリテーションを基にした運動療法です。
「レントゲンで異常なしと言われたが、痛みが続く」という方も、エコーで詳しく評価し、痛みの原因を探ることができます。お気軽にご相談ください。
こんな症状があれば必ず受診を
以下のような場合は、追加の検査をご検討ください
- レントゲンで異常なしと言われたが、3週間以上痛みが続いている
- 捻挫したが、靭帯の状態が心配
- 肩や膝の痛みで、レントゲン以外の検査を受けたい
- 痛みの原因を詳しく知りたい
よくあるご質問
レントゲンは主に骨を映す検査です。筋肉・腱・靭帯・神経の異常は写りにくいため、エコーやMRIでの精査が有効な場合があります。
MRIは広範囲を詳しく見るのに適しており、エコーはリアルタイムで動きを確認できる利点があります。症状に応じて使い分けます。
いいえ、痛みがある以上、原因が存在します。別の検査方法で原因を探ることで、適切な治療につながることが多いです。
まとめ
- レントゲンは骨を写す:骨折、変形、骨棘などは分かる。靭帯・腱・筋肉・軟骨は写らない。
- 「異常なし」=骨に大きな異常はない:軟部組織の損傷は否定できない。
- エコーで軟部組織を評価:靭帯、腱、筋肉の状態をリアルタイムに観察できる。
- 痛みが続くなら追加検査を:3週間以上痛みが続く場合は、エコーやMRIの検討を。
- 当院のアプローチ:レントゲンに加えてエコーで、痛みの原因を「見える化」して説明します。
参考文献
- 日本整形外科学会. 整形外科の画像診断. 症状・病気をしらべる.
- 日本超音波医学会. 運動器超音波診断ガイドライン. 2022.
本コラムは最新の医学的エビデンスに基づいて作成しています。画像診断については、個人差がありますので、気になる症状がある方は当院にご相談ください。
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記事監修:臼井俊方
この症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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このコラムを書いた人

瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)