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肩こり

肩こり

肩こりの原因

肩こりは、①筋肉疲労と②筋肉のうっ血が原因といわれています。

①筋肉疲労

約4kgといわれている頭部及び上肢を支えている為、頚部から肩甲帯周囲の筋肉に負荷が加わり、それに伴う筋疲労による疼痛が発生します。

さらに不良姿勢によるスマホ首(ストレートネック)があると、首にかかる負担が悪化し、筋疲労が増強されます。

②筋肉のうっ血

色々ありますが僧帽筋の裏面の静脈がうっ血しやすい構造になっていることが原因となります

肩こりの症状

首から肩甲帯にかけての筋緊張、鈍痛を認めます。

肩こりの検査

身体所見にて頸部―肩甲帯の圧痛、回旋時の疼痛部位を探し、筋膜の癒着箇所を確認します。
画像検査は、頚椎の単純レントゲン検査とエコーによる検査を行います。
単純レントゲン検査では頚椎のアライメントを、エコーでは筋膜の癒着を確認します。

肩こりの治療

基本は①運動療法(リハビリテーションによるストレッチング)と②注射(エコーガイド下ハイドロリリース)になります。

運動療法

僧帽筋、肩甲挙筋のストレッチが行われます。自宅で出来る方法を紹介します。

図のような肩甲骨回しが有効です。動画もご参照ください。
前回し、後回しを10回ずつ行います。

図:肩甲骨回し

図:肩甲骨回し

(A:腕を後方に回した時、肩甲骨は内転する)
(B: 腕を上方に回した時、肩甲骨は上方回旋する)
(C: 腕を前方に回した時、肩甲骨は外転する)
(D: 腕を下方に回した時、肩甲骨は下方回旋する)

出典:小林 洋ら 自宅でできるリハビリテーション Loco Cure Vol.8 No.4, 2022)

②注射(エコーガイド下ハイドロリリース)

▼くわしくはハイドロリリースの記事をご覧ください。

疼痛のセンサーは筋膜付近に多いことが分かっています。さらに炎症が及んでいる状態では、筋膜の内層(筋膜直下)に多いことが判明しています。

図:炎症のある状態(Inflamed)では、筋膜内層に疼痛物質が多い
出典:Mense S,Hoheisel U:Evidence for the existence of nociceptors in rat thoracolumbar fascia. J Bodyw Mov Ther.20:623-628,2016

エコーを用いて痛み物資の多い筋膜直下に薬液を注入することで、さらに筋膜にそって薬液が広範囲に広がっていくことで効果が持続します。

図:薬液が筋膜直下に広がっていく様子
出典:伊達 久ら 肩こりに対するブロック治療 Pain Clinic Vol.42. S382-390, 2021.

以上のことから、筋膜間(具体的には僧帽筋と肩甲挙筋間)に生理食塩水を注入するハイドロリリースという方法を当院では行なっております。

当院でのハイドロリリースの様子
当院でのハイドロリリースの様子

図:(左)注射針が筋膜間に入る様子/(右)実際にリリースすると薬液が広がる様子

肩こりの予防

肩こりの予防は不良姿勢の改善が重要です。パソコン作業では頚椎を屈曲した姿勢を出来るだけ避蹴るため、視線を出来るだけ水平にすることが大事です。

出典:小林 洋ら 自宅でできるリハビリテーション Loco Cure Vol.8 No.4, 2022

医師より

医師より
院長

肩こりは日常的に非常に多く見られる愁訴です。特にスマホの普及により、ストレートネックの状態の方が非常に多いです。これらの原因の場合、予防とストレッチを中心とした健康的な治療によって驚くほど症状が改善することがあります。

参考文献

Mense S,Hoheisel U:Evidence for the existence of nociceptors in rat thoracolumbar fascia. J Bodyw Mov Ther.20:623-628,2016
Schilder A Hoheisel U,Magerl W,et al: Sensory findings after stimulation of the thoracolumbar fascia with hypertonic saline suggest its contribution to low back pain. Pain 155: 222-231,2014
伊達 久ら 肩こりに対するブロック治療 Pain Clinic Vol.42. S382-390, 2021.
Barry C M,Kestell G Gillan M,et al: Sensory nerve fibers containing calcitonin gene-related peptide in gastrocnemius,latissimus dorsi and erector spinae muscles and thoracolumbar fascia in mice. Neuroscience.291:106-ll7,2015
小林 洋ら 自宅でできるリハビリテーション Loco Cure Vol.8 No.4, 2022

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