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コラム

Column

2026年3月10日

へバーデン結節に対する最新治療。拡散型体外衝撃波とは?

こんにちは、桃谷うすい整形外科の瀬尾です!

こんな悩みはありませんか?

  • 「へバーデン結節で湿布や痛み止めを続けているが、なかなか良くならない」
  • 「注射は避けたい。他に痛みを和らげる方法は?」
  • 「手術は考えたくない。保存療法で何かできることは?」
  • 「指の痛みで家事や仕事に支障が出ている」
  • 「新しい治療法を試してみたい」

へバーデン結節の治療では、湿布、装具、運動療法、注射などが選択肢となります。当院では、従来の保存療法で改善が難しい場合に、拡散型体外衝撃波治療を実施しています。この治療法は、テニス肘や足底腱膜炎などで効果が報告されており、変形性関節症に対しても研究が進められています。このコラムでは、へバーデン結節に拡散型体外衝撃波が効果が期待できる理由と、当院での治療について解説します。

原因解説:拡散型体外衝撃波とは?

拡散型体外衝撃波とは

拡散型体外衝撃波治療は、体外から患部に衝撃波(圧力波)を照射することで、痛みの軽減と組織の修復を促す非侵襲的な治療法です。針を刺したり、皮膚を切ったりすることはありません。

切らない、刺さない、第3の治療法
  • 機器:当院ではSTORZ社製 体外衝撃波治療器 MASTERPULSを使用
  • 原理:ハンドピースから放射状に広がる圧力波を患部に当てる。表面から約40mmの深さまで到達し、広い範囲の組織に効果を及ぼす
  • 治療時間:1回あたり約2~3分
  • 治療回数:通常、週1回のペースで1~2回程度(症状に応じて医師が判断)
体外衝撃波の原理
Screenshot

従来の適応疾患

拡散型体外衝撃波は、以下のような疾患で効果が報告されています

  • 足底腱膜炎
  • テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
  • アキレス腱炎
  • 肩石灰沈着性腱板炎

近年、変形性関節症(膝、手指など)への応用も研究が進められています。

なぜへバーデン結節に効果が期待できるのか

へバーデン結節は変形性関節症

へバーデン結節は、指の第一関節に起こる変形性関節症です。関節軟骨の変性、滑膜の炎症、骨棘の形成などが痛みの原因となります。

拡散型体外衝撃波の作用機序

拡散型体外衝撃波が、へバーデン結節のような変形性関節症に効果が期待できる理由として、以下の作用機序が考えられています:

疼痛の軽減(除痛効果)

  • 神経伝達の抑制:衝撃波が痛みを伝える神経に作用し、痛みの伝達を抑制。治療直後から除痛効果が得られることがある
  • 疼痛伝達物質の減少:慢性疼痛に関与する物質(CGRP:カルシトニン遺伝子関連ペプチドなど)の産生を抑制する可能性が報告されている
  • 自由神経終末への作用:痛みを感じる神経終末に衝撃波を当てることで、複数回の治療を重ねるうちに痛みが現れにくくなる可能性がある

炎症の抑制

  • 滑膜炎の鎮静化:関節を包む滑膜の炎症(滑膜炎)を抑える作用が、動物実験を含む変形性膝関節症の研究で報告されている
  • サイトカインの抑制:炎症を引き起こす物質の産生を抑制し、治癒環境を整える

組織修復の促進

  • 血管新生:衝撃波の刺激により、患部への血流が増加し、新しい血管が形成される。組織への栄養供給が改善
  • コラーゲン産生の促進:腱や関節周囲の組織の修復に必要なコラーゲンの合成を促進
  • 軟骨下骨への作用:変形性関節症では、軟骨の下の骨(軟骨下骨)に変化(骨髄病変など)が起こることがある。衝撃波により血流が改善し、修復が促される可能性が膝関節症の研究で示されている

変形性関節症へのエビデンス

体外衝撃波治療は、変形性膝関節症に対して疼痛改善や機能改善の効果が複数の研究で報告されています。手指の変形性関節症(親指の付け根の関節など)に対する症例報告もあり、へバーデン結節(指の第一関節の変形性関節症)への応用として、同様の機序で効果が期待できる可能性があります。

※へバーデン結節に対する拡散型体外衝撃波の大規模な臨床研究はまだ限られており、効果には個人差があります。

セルフチェック:拡散型体外衝撃波を検討してみませんか?

  • へバーデン結節と診断され、湿布や痛み止めで改善が不十分
  • 注射は避けたいが、痛みを和らげたい
  • 手術は考えたくない
  • 非侵襲的な治療法を探している
  • 従来の保存療法で効果が得られなかった

これらに当てはまる方は、拡散型体外衝撃波の適否について医師に相談することをお勧めします。治療の適応は、症状の程度や全身の状態を総合的に評価した上で、医師が判断します。

当院での治療について

当院では、へバーデン結節の患者様に対し、拡散型体外衝撃波治療を実施しています。

拡散型体外衝撃波の特徴

  • 非侵襲的:針を刺さず、皮膚に傷をつけない
  • 外来で実施:入院の必要はなく、その日のうちに帰宅可能
  • 他の治療との組み合わせ:湿布、装具、運動療法と併用することで、相乗効果が期待できる

治療の流れ

  1. 初診:へバーデン結節の診断、症状の評価、治療適応の判断
  2. 治療:医師の指示に基づき、理学療法士が拡散型体外衝撃波を実施
  3. 経過観察:治療効果を確認し、必要に応じて治療回数を調整

「湿布では良くならない」「注射は避けたい」という方も、拡散型体外衝撃波が選択肢になる可能性があります。お気軽にご相談ください。

費用について

拡散型体外衝撃波治療は自由診療となります。費用については、受診時にご確認ください。

こんな症状があれば必ず受診を

以下のような症状がある場合は、治療の相談をご検討ください

  • へバーデン結節で指の痛みが続いている
  • 湿布や痛み止めでは改善が不十分
  • 注射や手術以外の治療法を探している
  • 拡散型体外衝撃波の適応について知りたい

医師の診察により、治療の適否を判断いたします。

注意事項

効果には個人差があります

拡散型体外衝撃波の効果には個人差があります。全ての方に効果が得られるわけではありません。治療を続けても改善が見られない場合は、他の治療法を検討することがあります。

急性期は適応外

関節が赤く腫れて熱を持っている急性期は、衝撃波治療の適応となりません。炎症が落ち着いた慢性的な痛みに対して検討します。

禁忌の確認が重要

骨粗鬆症、心臓疾患など、禁忌に該当する方は治療を受けられません。受診時に必ず医師に申し出てください。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の医療相談には代わりません。具体的な治療方針については、当院の医師にご相談ください。

関連記事

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参考文献

  • 日本運動器SHOCK WAVE研究会. 体外衝撃波治療ガイドライン. 改訂第3版. 2023.
  • Liao CD, et al. Efficacy of extracorporeal shock wave therapy for knee tendinopathies and other soft tissue disorders: a meta-analysis of randomized controlled trials. BMC Musculoskeletal Disorders. 2018;19:278.
  • Zhao Z, et al. Extracorporeal Shock Wave Therapy for the Treatment of Osteoarthritis: A Systematic Review and Meta-Analysis. Biomed Res Int. 2020.
  • 日本整形外科学会. へバーデン結節. 症状・病気をしらべる.

本コラムは最新の医学的エビデンスに基づいて作成しています。へバーデン結節に対する拡散型体外衝撃波の効果には個人差があります。治療の適否については、当院の医師にご相談ください。

記事監修:臼井俊方

JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。

このコラムを書いた人

理学療法士
瀬尾 真矢

患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

得意分野

変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)

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