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コラム

Column

2026年2月27日

ガングリオンはエコーで「見える」—針を刺さずに、痛みなく診断できます

こんにちは、桃谷うすい整形外科の瀬尾です!

こんな悩みはありませんか?

  • 「しこりに針を刺す検査って、痛いのでは?」
  • 「レントゲンで写らないと言われた。どうやって診断するの?」
  • 「良性かどうか、本当に大丈夫か確認したい」
  • 「自分のしこりが何なのか、画像で見て理解したい」
  • 「痛みのない方法で診断してほしい」

手首や指の付け根をはじめ、足首などの関節周辺にできるガングリオンは、超音波(エコー)検査で痛みなく診断できます。レントゲンでは写らない軟部組織の腫瘤を、リアルタイムに観察し、液体で満たされた良性の嚢胞であることを確認。針を刺す検査(穿刺)よりも先にエコーで評価できるため、患者様の負担を減らしながら、安心していただける診療が可能です。

原因解説:なぜガングリオンはエコーで「見える」のか

レントゲンとエコーの違い

レントゲン(X線)
骨や石灰化した組織を写すのに優れています。一方、筋肉、腱、靭帯、関節包、ガングリオンのような軟部組織の腫瘤は、レントゲンにはほとんど写りません。

レントゲンでは骨しか写りません

超音波(エコー)
この「レントゲンに写らない部分」を得意としています。

  • 軟部組織の観察:筋肉、腱、靭帯、関節包、腫瘤の内部構造をリアルタイムに観察できる
  • 液体と固体の区別:超音波は液体(水)と固体(腫瘍組織など)で反射の仕方が異なるため、区別しやすい
  • 動的評価:手首を動かしながら、しこりと周囲の組織の関係を確認できる
エコー検査で見える化

ガングリオンがエコーで特徴的な理由

ガングリオンは、関節や腱鞘の周囲にできる、ゼリー状の液体で満たされた袋(嚢胞)です。

ガングリオンの正体

エコーでは、以下のような特徴的な像として描出されます

  • 低エコー〜無エコー(黒っぽく見える):液体は超音波をほとんど反射しないため、袋の内部は黒っぽく表示されます。典型的な大きなガングリオンでは無エコー(完全に黒い像)を示しますが、小さなものでは低エコー(やや暗い像)として見えることもあります
  • 境界が明瞭:袋の壁がはっきりと描出され、しこりの形や大きさが分かる
  • 後方エコー増強:液体を含む嚢胞に特徴的な所見で、しこりの背面側の信号が強調して見える
  • 関節や腱鞘とのつながり:ガングリオンが関節包や腱鞘から発生している様子を確認できる場合がある

この「液体で満たされた袋」という特徴的な像により、穿刺(針を刺す)をしなくても、エコーだけでガングリオンと診断できることが多いのです。

エコー診断のメリット

検査方法メリットデメリット
超音波(エコー)痛みがない、放射線被曝なし、リアルタイムで観察、良性かどうかの判断の参考になる検査者の技術に依存する部分がある、小さな病変では典型的な像を示さないことがある
穿刺吸引内容物を確認して確定診断できる針を刺すため痛みを伴う、感染のリスク(まれ)
MRI詳細な画像が得られる、深部の病変にも有用時間がかかる、費用がかかる、閉所恐怖症の方には不向きな場合も

ガングリオンの診断において、エコーは有用な検査方法の一つです。 当院では、患者様の負担を軽減するため、まずエコーで評価するアプローチをとっています。痛みがなく、その場で結果を説明できるため、患者様の負担が少なく、安心感につながります。

ガングリオンの検査方法

エコーでガングリオンを診断する流れ

1. エコー検査の実際

当院では、以下の流れでガングリオンをエコーで評価します

  1. プローブを当てる:手首や指の付け根に、超音波を出すプローブ(探触子)を当てます。ゼリーを塗ることで、皮膚とプローブの間に空気が入らないようにし、鮮明な画像を得ます
  2. リアルタイムで観察:モニターに、しこりの内部構造がリアルタイムで映し出されます
  3. 特徴的な像を確認:液体で満たされた袋(低エコー〜無エコー域)として描出されれば、ガングリオンの可能性が高いと判断できます
  4. その場で説明:画像を見ながら、「ここが液体で満たされた袋です」「ガングリオンに特徴的な所見があります」と説明します

2. エコーで分かること

  • しこりの正体:液体で満たされた嚢胞か、固形の腫瘍か
  • 大きさと形:しこりのサイズ、境界の明瞭さ
  • 周囲との関係:関節や腱鞘、神経との位置関係(神経の圧迫の有無の参考に)

3. 穿刺が必要になる場合

エコーでほぼ診断がつくことが多いですが、以下の場合は穿刺を検討することがあります

  • エコー像が典型的でなく、他の疾患との鑑別が必要な場合
  • 治療として内容物を吸引する場合(穿刺吸引療法)

まずはエコーで評価し、必要に応じて穿刺を検討するという流れが、患者様の負担を最小限に抑えるアプローチです。

当院での治療について

当院では、超音波(エコー)を駆使した「見える」診療を大切にしています。ガングリオンの診断においても、エコーの有用性を最大限に活かしています。

エコーでガングリオンを「見える化」する

  • 痛みのない診断:針を刺さずに、プローブを当てるだけでしこりの内部を観察
  • その場で説明:モニターに映った画像を一緒に見ながら、「ここが液体で満たされた袋です」「ガングリオンに特徴的な所見です」と丁寧に説明
  • 安心感の提供:悪性を疑う所見がないことを画像で示し、視覚的に理解していただくことで、不安を和らげます

レントゲンに写らない部分を得意とする

当院の特徴である超音波診断は、レントゲンでは捉えきれない筋肉、腱、靭帯、軟部組織の腫瘤をリアルタイムで観察できます。ガングリオンはその代表的な疾患の一つです。

穿刺吸引を行う場合もエコーガイド下で

治療として穿刺吸引を行う場合、当院ではエコーガイド下で針の位置を確認しながら実施します。目的の場所に正確に針を届かせることで、治療の効果を高め、安全性を確保しています。

「しこりが気になるけど、針を刺すのは怖い」という方も、まずはエコーで痛みなく診断を受けてみてください。画像を見ながら、ご自身の状態を理解していただけるよう、丁寧にサポートいたします。

注意事項

エコーで診断がつかない場合

エコー像が典型的でない場合や、小さな病変で典型的な嚢胞像を示さない場合は、他の検査(穿刺、MRIなど)を検討することがあります。特に深部にある触知できないガングリオンの診断にはMRIが有用な場合があります。診断に迷う場合は、必要に応じて穿刺や専門機関への紹介を行います。

エコーは診断の補助

エコーは診断の有力なツールですが、最終的な診断は医師の総合的な判断に基づきます。気になる症状がある場合は、早めに整形外科を受診してください。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の医療相談には代わりません。
具体的な治療方針については、当院の医師にご相談ください。

参考文献

その他の記事


本コラムは最新の医学的エビデンスに基づいて作成しています。ガングリオンの診断・治療については、個人差がありますので、気になる症状がある方は当院にご相談ください。

記事監修:臼井俊方

JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。

このコラムを書いた人

理学療法士
瀬尾 真矢

患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

得意分野

変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)

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