コラム
Column
立ち仕事で肩・首が慢性的に重い50代女性へ|疲れが取れない肩こりの原因と受診サイン
この記事でわかること
- 立ち仕事の50代女性に肩こりが慢性化しやすい2つの理由
- 更年期との関係と、整形外科への受診を検討すべきサイン
- エコーを活用した診断とリハビリテーションのアプローチ

「一日中立ちっぱなしで、帰宅するたびに首と肩が張り固まる」「入浴しても翌朝にはまた重だるい」。立ち仕事中心の50代女性の方から、こうした悩みを多くうかがいます。
天王寺区・桃谷駅近くの当院でも、販売職・医療職・介護職など立ち仕事の女性が「肩こりがずっと続いている」とご来院されるケースが少なくありません。
立ち仕事で肩こりが慢性化するのはなぜ?
立ち仕事による肩こりには、主に2つのメカニズムがあります。
1. 静止立位による筋肉の持続緊張
長時間同じ場所に立ち続ける「静止立位」では、体幹・下肢の筋肉が姿勢を保持するために継続的に収縮します。このとき、頭の重さ(約5〜6kg)を支える首・肩の筋肉、特に僧帽筋・肩甲挙筋への負担が長時間続きます。
PubMedに収録された研究では、年齢・就業年数が増えるほど肩部の血流が低下し、痛みが慢性化しやすくなることが報告されています(Bau et al., PLoS One 2017)。また、長時間の同一姿勢継続が首・肩・腕の痛みリスクを高めることも複数の研究で確認されています(Bosma et al., 2023)。
2. 50代・更年期の影響
50代になると女性ホルモン(エストロゲン)の減少により、筋肉の回復力・関節の柔軟性が低下します。更年期症状として肩こりや首の痛みが悪化することもあり、更年期症状と筋骨格系の問題が重なるケースでは、複合的な原因の評価が重要とされています。
「更年期だから仕方ない」と思いがちですが、筋肉・骨・神経に由来する問題が隠れている場合もあります。

こんな症状があれば受診を検討してください
以下のうち2つ以上当てはまる場合は、一度整形外科への相談をお勧めします。
- 肩・首の重だるさが2〜3週間以上続いている
- 首を左右に回すと痛みが強まる
- 手や指にしびれ・冷感がある
- 朝起きたときから肩がこわばっている
- 市販の湿布やマッサージで改善しない
手のしびれ・脱力感を伴う場合は、頸椎ヘルニアや胸郭出口症候群が原因の可能性があります。筋肉疲労のみと決めつけず、エコーで確認することをお勧めします。
当院でのエコー診断とリハビリについて
全ての治療の根底にあるものは、理学療法士によるリハビリテーションを基にした運動療法です。
当院では診察時にエコー(超音波)を使い、筋肉・筋膜の緊張や癒着の状態をリアルタイムで確認します。「エコーを見ながら診てもらったのは初めて」とおっしゃる患者さんも多く、痛みの原因を視覚的に共有しながら治療方針を立てることができます。
必要に応じてエコーガイド下ハイドロリリース(筋膜の癒着をはがすことを目的とした治療)を行い、その後は理学療法士による姿勢改善指導・運動療法で根本的な改善を目指します。
この症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
はい、対応しています。筋肉・骨・神経のどこに原因があるかをエコーで確認し、立ち仕事に合わせた改善プログラムをご提案します。
更年期症状と筋骨格系の問題が重なる場合は、整形外科での評価が重要です。必要に応じて婦人科との連携もご案内します。まずはご相談ください。
同じ場所に長時間立ち続ける場合は、1時間に1回を目安に少し歩いたり、肩甲骨を動かす軽いストレッチを行うことが推奨されています。ただし、すでに痛みがある方は無理のない範囲で行ってください。
まとめ
立ち仕事中心の50代女性の肩こりは、長時間の静止立位による筋疲労と、更年期による筋肉・関節の変化が重なりやすく、慢性化しやすい特徴があります。しびれ・強い頭痛を伴う場合や2〜3週間以上続く場合は、整形外科での確認をお勧めします。
桃谷駅近くの当院では、エコー診断と理学療法士のリハビリで肩こりの改善を目指しています。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
関連動画
参考文献
- Bau JG, et al. Correlations of Neck/Shoulder Perfusion Characteristics and Pain Symptoms of the Female Office Workers with Sedentary Lifestyle. PLoS One. 2017;12(1):e0169318.
- Bosma E, et al. The longitudinal association between working from home and musculoskeletal pain during the COVID-19 pandemic. Int Arch Occup Environ Health. 2023;96(4):521-535.
- 日本整形外科学会. 「肩こり」.
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。症状には個人差があります。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
このコラムを書いた人

瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)
記事監修:臼井俊方
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