コラム
Column
長距離移動で襲いかかる!肩こりの原因と対策
こんにちは!桃谷うすい整形外科 理学療法士の瀬尾です。
これから夏本番を迎え、レジャーや帰省で長距離移動をする機会が増えてくることと思います。
しかし、楽しいはずの旅を台無しにしてしまうのが、長距離移動による肩こりです。
肩こりの有訴率は、平成28年の国民基礎調査で病気やケガ等の自覚症状がある者を症状別に見ると、女性において1位、男性において2 位であるとされています。
今回の記事を読んで、【肩こり】の症状や原因、長距離移動による肩こりを予防・改善するストレッチの種類や方法を確認して下さい!
こんな悩みありませんか?
- 長距離移動の度に、肩がガチガチにこってしまう
- 移動中から頭痛や吐き気に襲われる
- 肩こりがひどくなり、思うように観光できない
- 仕事や家事のパフォーマンスが落ちている
- 集中力が続かない
- イライラしやすい
- 眠れない
肩こりの症状
肩こりの主な症状は以下の通りです。
- 肩の痛み
- こり
- 頭痛
- めまい
- 吐き気
- しびれ
- 集中力の低下
- イライラ
- 不眠
近年では、肩こりと心理的ストレスとの間には強い関連があるともいわれています。
長距離移動で肩こりになる理由
長距離移動で肩こりになる理由は、主に以下の4つが考えられます。
同じ姿勢の持続
車や飛行機での移動では、長時間同じ姿勢を続けることになることが多くなります。それにより、肩や頸の筋肉が緊張し、血流が悪くなります。近年では、この血流悪化により筋肉が緊張し、神経を圧迫することで痛みやしびれなどの症状を引き起こすといわれています。
運動不足
長時間座っていると、運動不足になり、筋肉が硬くなってしまいます。特に、肩周りの筋肉が硬いと、血行不良が起こりやすくなり、肩こりにつながります。
ストレス
長距離移動は、慣れない環境や時間へのプレッシャーなど、ストレスを感じることがあるかもしれません。ストレスを感じると、体が緊張状態になり、筋肉が硬くなります。近年では、ストレスホルモンが神経伝達物質のバランスを乱し、これが痛みを悪化させることが分かってきています。
冷え
長時間エアコンの効いた車内や機内などにいると、体が冷えてしまうことも。体が冷えると、血管が収縮し、血行不良につながります。近年では、冷えが筋肉の緊張をさらに悪化させ、肩こりをひどくする可能性があることがいわれています。
ストレッチの種類と方法
長距離移動による肩こりを予防・改善するには、以下のストレッチが効果的です。
肩甲骨の運動
肩甲骨をゆっくりと上下に動かしたり、回したりすることで、首周りの筋肉をほぐします。運動を行うときは、できる限り猫背にならないように、目線は前を見て、動かすことがポイントです。目線を下げると、猫背になりやすく、運動がしづらくなるため注意が必要です。
肩のストレッチ
腕を大きく動かすことで、肩や首周りの筋肉をほぐします。腕を動かす時の注意点として、痛みがないところまで動かすことを心がけましょう。
背中のストレッチ
背中をゆっくりと丸めることで、背中の筋肉をほぐします。
痛みがなければ、おへそを見るように頭を丸めれば、より背中に伸びる感じが感じると思います。
1セット20〜30秒程度、背中に痛みがなく、伸びる感じが感じる程度でおこなうことが大切です。
ストレッチのポイント
- ゆっくりと丁寧に行う。
- 痛みを感じたら無理に行わない。
- 呼吸を止めない。
- ストレッチを行う前に、体を軽く動かして温める。
ストレッチの動画や画像の動きまでできる必要はありません!
自分のできる範囲、痛みのない範囲から少しずつ進めてみましょう
ストレッチを行う際の注意点
- 首や肩に痛みがある場合は、無理に行わない。
- 体調が悪い場合は、無理に行わない。
- 毎日少しずつ、空いた時間や隙間時間などに数回からでもいいので、実施していく。
まとめ
今回は、長距離移動における【肩こり】の対策について書かせていただきました。長距離移動前にストレッチを行うことで、肩こりの予防に効果が期待できます。また、移動中や移動後にもストレッチを行うことで、肩こりの改善に役立ちます。
ストレッチは、体の柔軟性を高め、コリや痛みを解消する効果があります。また、血行を促進し、冷えやむくみ解消にも効果的です。毎日続けることで、健康的な生活を送ることができます。ぜひ、これらのストレッチを参考に、長距離移動による肩こりを予防・改善をしてみてください。また、専門家による指導を受けたい方は、当クリニックにご相談ください。
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
参考文献
・厚生労働省:平成28年国民生活基礎調査の概要
・沓脱 正計ら:日本人が訴える肩こりの特徴について こころの健康25(2):61-66, 2010
このコラムを書いた人
瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)