コラム
Column
健康寿命を延ばす!骨粗鬆症予防の運動について
こんにちは!桃谷うすい整形外科の瀬尾です。
今回は、『骨粗鬆症(骨粗しょう症)と運動』について、解説していきたいと思います。
骨粗鬆症は高齢者、特に65歳以上の方々にとって重要な健康課題です。
骨密度の低下により骨折のリスクが高まるこの疾患は、適切な予防と管理によって大きく改善することができます。
運動は骨粗鬆症の予防と管理において極めて重要な役割を果たします。
そのため、今回のコラムを読んで、少しでも『骨粗鬆症と運動』についての理解が広がればと思います。
骨粗鬆症の基礎知識
骨粗鬆症は、骨量が減少し骨の微細構造が劣化する疾患です。
これにより骨が脆くなり、軽微な外力でも骨折しやすくなります。
日本は先進国の中でも骨粗鬆症の有病率が高く、特に女性の場合、6人に1人が骨折や転倒をきっかけに要介護状態になっています。
運動の重要性
若年期からの運動習慣
研究によると、10代の頃から運動習慣を持つことが、将来の骨粗鬆症リスク低減に大きく寄与することが分かっています。
中学・高校時代に運動部活動をしていた女性は、高齢期になっても骨粗鬆症のリスクが35%も低いという結果が出ています。
高齢期の運動継続
若年期の運動習慣がなかった方でも、高齢期に運動を始めることで骨粗鬆症のリスクを低減できます。継続的な運動は、骨密度の維持や向上に効果があり、転倒予防にも役立ちます。
骨粗鬆症におすすめの運動
- ウォーキング:
低強度で始めやすい有酸素運動です。骨への適度な負荷と全身の筋力向上に効果があります。 - 軽い筋力トレーニング:
自重を使った運動や軽いダンベルを使用したトレーニングは、骨密度の維持に有効です。 - バランス運動:
片足立ちやヨガなどのバランス運動は、転倒予防に効果的です。 - 水中運動:
関節への負担が少なく、全身の筋力向上に適しています。
運動時の注意点
- 無理のない範囲で徐々に運動強度を上げていくことが重要です。
- 骨折リスクの高い方は、医師や専門家の指導のもとで運動を行うことをお勧めします。
- 運動前後のストレッチを忘れずに行い、怪我の予防に努めましょう。
運動以外の予防法
運動に加えて、以下の点にも注意を払うことが骨粗鬆症の予防に効果的です:
- バランスの取れた食事:
カルシウムやビタミンDを十分に摂取しましょう。 - 禁煙:
喫煙は骨密度低下のリスク因子となります。 - 適度な日光浴:
ビタミンDの合成を促進します。
まとめ
骨粗鬆症の予防と管理において、運動は非常に重要な役割を果たします。
若年期からの運動習慣が理想的ですが、高齢になってからでも運動を始めることで大きな効果が得られます。
ウォーキングや軽い筋力トレーニングなど、自分に合った運動を見つけ、継続的に行うことが大切です。
ただし、個人の健康状態に応じて、適切な運動の種類や強度を選択することが重要です。
運動を始める前に、必ず医師に相談し、安全に運動を楽しみましょう。
また、当院では、DXA(デキサ)法を採用しています。
骨密度測定装置の中で最も信頼の高い骨量測定法を用いて、測定をしております。
気になる方は、一度、当クリニックを受診してみてください。
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
このコラムを書いた人
瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)