コラム
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その腰痛、実はお尻の筋肉が原因かも?デスクワークで悪化する痛みの正体

こんにちは!桃谷うすい整形外科の瀬尾です!
「マッサージに行っても、ストレッチをしても、なかなか良くならない…」そんなしつこい腰痛に悩んでいませんか?実はその痛み、腰自体ではなく「お尻の筋肉」の硬さが原因かもしれません。特にデスクワークや長時間の運転など、座りっぱなしのことが多い方は要注意です。今回は、意外と知られていないお尻の筋肉と腰痛の深い関係について、専門家の視点から分かりやすく解説します。
なぜお尻の筋肉が硬いと腰痛になるの?
腰とお尻は、骨盤を介して密接につながっています。お尻の筋肉が硬くなると、骨盤の動きが悪くなり、その結果として腰の骨や筋肉に過剰な負担がかかってしまうのです。
原因1:長時間のデスクワーク
座っている間、お尻の筋肉はずっと圧迫され続けています。これにより血行が悪くなり、筋肉が硬くこわばってしまいます。また、座った姿勢は股関節を曲げた状態が続くため、お尻周りの筋肉が縮こまりやすいのです。
原因2:運動不足による筋力低下
お尻には「大殿筋」や「中殿筋」といった大きな筋肉があり、これらは姿勢を維持するために非常に重要です。しかし、運動不足でこれらの筋力が低下すると、体をうまく支えられなくなり、腰への負担が増大してしまいます。
原因3:梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)
お尻の奥深くにある「梨状筋」という筋肉が硬くなることで、その下を通る坐骨神経が圧迫され、お尻や太ももの裏に痛みやしびれが出ることがあります。これが腰痛と勘違いされるケースも少なくありません。
自宅でできる!お尻の筋肉をほぐす簡単セルフケア
セルフケアは、痛みを感じない範囲で、無理なく行うことが大切です。リラックスして、ゆっくりとした呼吸を意識しながら行いましょう。
お尻のストレッチ
- 椅子に座り、片方の足首を反対側の膝の上に乗せます。
- 背筋を伸ばしたまま、ゆっくりと体を前に倒します。
- お尻の筋肉が伸びているのを感じながら、20〜30秒キープします。反対側も同様に行いましょう。
テニスボールで簡単マッサージ
- 床に座り、お尻の痛気持ちいい部分にテニスボールを置きます。
- ゆっくりと体重をかけ、小さな円を描くようにボールを転がします。
- 特に硬いと感じる場所で動きを止め、深呼吸しながら圧をかけるとより効果的です。
日常生活で気をつけるべきこと
- 30分〜1時間に一度は立ち上がり、少し歩くなどして同じ姿勢を続けないようにしましょう。
- 座るときは、深く腰掛け、骨盤を立てることを意識するだけでも腰への負担は軽減します。
当院での治療法
セルフケアだけでは改善が難しい場合や、痛みが強い場合は専門的な治療が必要です。当院では、患者様一人ひとりの状態に合わせて最適な治療法をご提案します。
- 徒手療法: 専門の理学療法士が、硬くなった筋肉や関節の動きを丁寧に改善し、痛みの根本原因にアプローチします。
- 超音波ガイド下注射: 超音波(エコー)で筋肉や神経の状態をリアルタイムに確認しながら、痛みの原因となっている場所に正確に注射を行います。これにより、炎症を抑え、痛みを和らげます。
- 運動療法: 筋力低下が原因の場合、正しいフォームで効果的なトレーニングを行う指導をします。再発しない体づくりを目指します。
こんな症状は要注意!病院を受診すべきサイン
ただの腰痛だと思っていても、注意が必要なケースもあります。以下のような症状がある場合は、自己判断せずに専門医の診察を受けましょう。
- 足に力が入らない、感覚が鈍いなどの麻痺症状がある
- 安静にしていても痛みが治まらない、または夜間に痛みが強くなる
- 転んだり、重いものを持ったりした後から急に激しい痛みが出た
まとめ
長引く腰痛の裏には、お尻の筋肉の硬さが隠れているかもしれません。特にデスクワーク中心の生活を送っている方は、日頃からお尻の筋肉を意識したストレッチやケアを取り入れることが、腰痛の予防・改善につながります。つらい痛みを放置せず、原因を正しく見つけて対処することが大切です。
しつこい腰痛でお悩みの方は、我慢せずに一度お気軽に当院へご相談ください。
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
このコラムを書いた人

瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)