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ベーカー嚢腫

ベーカー嚢腫

ベーカー嚢腫(のうしゅ)とは (膝裏の腫れと違和感)

膝裏に生じた嚢腫の総称で、膝窩部に皮下腫瘤として認められます。
膝の後ろに滑液包と言われる袋で炎症が起こり、関節液が関節の中から滑液包に流れ込んできて、留まることで起きると言われています。
(滑液包とは、皮膚と骨が擦れる場所に存在し、摩擦を軽減する働きがあります)
多くは、半腱様筋と腓腹筋内側頭の間に滑液包の腫脹として発生します。

ベーカー嚢腫の症状

症状は無症状のものが多いですが、増大すると膝の裏の圧迫感、曲げる際の違和感や圧迫感などの症状があります。50歳代以降の女性に多く見られます。

ベーカー嚢腫の検査

診察

膝窩部の腫瘤の触知します。

画像検査

超音波やMRIによって明確に同定できます。

模式図
MRI画像

図:模式図/MRI画像
出典:https://orthoinfo.aaos.org/en/diseases–conditions/bakers-cyst-popliteal-cyst

ベーカー嚢腫の治療

膝の裏の痛みや可動域制限がある場合は、注射器で穿刺して内容物を吸引します。
超音波ガイド下での穿刺によって、安全に嚢腫の縮小を図ることができます。
しかし、数日で再発することも多いです。再発を繰り返す場合は、稀ですが手術治療を検討することもあります。

医師より

医師より
院長

ベーカー嚢腫の主な原因は軟骨の損傷や半月板損傷などを期に膝関節内で炎症が発生し、膝に水が溜まる(関節液が増える)事です。
軟骨や半月板の治療をする事、膝の筋力を増やして膝の負担が軽減させる事が、大切です。
原因となる半月板や軟骨の治療を行なわなければ、再発を繰り返すことがあります。

参考文献

田中 克己ら : ベーカー嚢腫 形成外科62巻増刊号, 2019.
https://orthoinfo.aaos.org/en/diseases–conditions/bakers-cyst-popliteal-cyst/

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