コラム
Column
「食べるプラスチック」って聞いたことありますか?
こんにちは、桃谷うすい整形外科の瀬尾です!
サクサクのクッキー、ふわふわのパン、カリッと揚がったフライ。
美味しくて幸せな気分になりますよね。
でも、その美味しさの裏側に、「食べるプラスチック」とも呼ばれる油が潜んでいることをご存知でしょうか?
こんな悩みはありませんか?
- 「揚げ物やパンが好きで、つい毎日食べてしまう」
- 「健康診断で悪玉コレステロール値が高めと言われた」
- 「高い化粧品を使っても、肌荒れや炎症が治らない」
今回は、40代・50代の女性が特に気をつけたい、老化や不調の一因となり得る「トランス脂肪酸」についてお話しします。
自然界には(ほぼ)存在しない不自然な油
トランス脂肪酸は、植物油に水素を添加するなどして、工業的に固まりやすくした油のことです。
腐りにくく、食品をサクサクにする便利な性質があるため、多くの加工食品に使われてきました。
しかし、その化学構造がプラスチックに似ていることから、海外では危険視され、すでに使用が禁止、または制限されている国(アメリカやEUなど)も少なくありません。
日本では平均摂取量が少ないことから厳しい規制はありませんが、健康意識の高い方々の間では摂取を控える動きが広まっています。
血管を傷つけ、老化を加速させるリスク
なぜここまで危険視されているのでしょうか?
それは、この油が体の中で悪影響を及ぼす可能性があるからです。

1. コレステロールへの二重の悪影響
トランス脂肪酸の摂取は、「悪玉(LDL)コレステロールを増やし、善玉(HDL)コレステロールを減らす」ことが多くの研究で示されています。
これにより動脈硬化のリスクが高まり、心筋梗塞や狭心症といった心疾患のリスク上昇に関連すると報告されています。
2. 全身の「炎症」との関連
美容を気にする私たちにとって聞き捨てならないのが、「炎症」との関係です。
トランス脂肪酸の過剰摂取は、体内の炎症マーカーを上昇させる可能性が指摘されています。
これが「肌の老化」や「アレルギー疾患」、「慢性的な不調」などとも関連しているのではないかと考えられています。
どこに潜んでいるの?隠れ場所に注意
スーパーやコンビニで手に取るその商品、裏面の「原材料名」を見てみてください。
以下のような言葉が書かれていたら、トランス脂肪酸が含まれている可能性があります。
- ショートニング(クッキー、菓子パン、ドーナツ)
- マーガリン(パン、焼き菓子)
- 植物油脂(コーヒーフレッシュ、アイスクリーム、スナック菓子)
- ファットスプレッド
特に、「サクサク」「ふわふわ」した食感のものや、安価なチョコレート、コーヒーに入れるミルク(ポーションタイプ)には、ショートニングなどが使われていることが多いです。
今日からできる!「脱・プラスチック油」習慣
完全にゼロにするのは難しいかもしれませんが、意識して減らすことはできます。
1. 「固形の油」から「液体の油」へ
朝のトーストには、マーガリンではなくバター(天然の油脂)や、オリーブオイルを使いましょう。
オリーブオイルに塩を少し振ってパンにつけると、とても美味しくてヘルシーですよ。
2. 洋菓子より和菓子を
バターをたっぷり使う洋菓子よりも、小豆やお米を使った和菓子の方が、トランス脂肪酸が含まれるリスクは低くなります。
おやつを選ぶ時の参考にしてみてください。
3. 揚げ物は「ご褒美」に
スーパーのお惣菜や外食の揚げ物は、ショートニングなどの加工油脂が使われている場合があります。
普段は「蒸す」「焼く」「茹でる」料理を選び、揚げ物はたまの楽しみにとっておきましょう。
要約まとめ
- 食べるプラスチックに注意:トランス脂肪酸は、海外では厳しく規制されている人工的な油です。
- 老化と病気のリスク:悪玉コレステロールを増やし、心疾患や全身の炎症リスクを高めることが知られています。
- 裏面チェックの癖を:「ショートニング」「マーガリン」の文字を見たら、頻度を減らす意識を持ちましょう。
参考論文
- Mensink, R. P., & Katan, M. B. (1990). Effect of dietary trans fatty acids on high-density and low-density lipoprotein cholesterol levels in healthy subjects. _New England Journal of Medicine_, 323(7), 439-445.
- Mozaffarian, D., Aro, A., & Willett, W. C. (2009). Health effects of trans-fatty acids: experimental and observational evidence. _European Journal of Clinical Nutrition_, 63(S2), S5-S21.
- Islam, M. A., Amin, M. N., Siddiqui, S. A., Hossain, M. P., Sultana, F., & Kabir, M. R. (2019). Trans fatty acids and lipid profile: A serious risk factor to cardiovascular disease, cancer and diabetes. _Diabetes & Metabolic Syndrome: Clinical Research & Reviews_, 13(2), 1643-1647.
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
このコラムを書いた人

瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)