コラム
Column
【動画】“心の緊張”が首を締め付ける。ストレスで固まった体を解放する、深呼吸と『肩甲骨ゆるめ』のリラックスタイム

こんにちは、桃谷うすい整形外科の瀬尾です!
一日が終わり、ようやく一息ついた時。
ふと、ご自身の肩に手を当ててみてください。
ひんやりと硬く、まるで鎧のようにこわばってはいませんか?
このような経験はありませんでしょうか?
プレゼンの前、大切な会議、あるいは、何か心配事を抱えている時。
無意識のうちに、きゅっと肩が上がり、首をすくめてしまっている…。
そんなご自身の癖に、気づいたことはありますか?
責任感が強く、いつも周りのために頑張っているあなただからこそ、心に感じた緊張は、正直な体、特に首や肩にサインとして現れます。寝ても疲れが取れない、常に重いものを背負っているような感覚は、決して気のせいではありません。
それは、あなたの心が発しているSOSを、体が健気に受け止めている証拠なのです。
でも、もう大丈夫。
「頑張らなくては」と張り詰めたその心を、無理に変える必要はありません。
まずは、体のほうから、そっとゆるめてあげませんか。
今夜は、頑張ったあなた自身をいたわるための、穏やかな時間をご提案します。
なぜ、ストレスで体は固まるの?
私たちがストレスを感じると、体は「戦闘モード」に入ります。自律神経のうち、活動を司る「交感神経」が優位になり、心拍数が上がり、血管が収縮し、筋肉はいつでも動けるようにと緊張します。これは、危険から身を守るための、人間に備わった大切な防御反応です。
しかし、現代社会では、この「戦闘モード」が長く続きがちです。常に続く緊張状態は、筋肉をこわばらせ、血行を悪くし、首や肩に慢性的な痛みやだるさを引き起こします。
体をゆるめると、心もゆるまる
不思議なことに、心と体は深くつながっています。
心を直接リラックスさせるのが難しくても、体の緊張を意識的に解いてあげることで、心も自然と穏やかな状態(リラックスを司る「副交心経」が優位な状態)へと導くことができるのです。
その鍵を握るのが、首や肩とつながる大きな骨、「肩甲骨」です。
ガチガチに固まった肩甲骨を、深呼吸とともにゆっくりと動かす。それは、まるで心の扉をそっと開けて、新鮮な空気を送り込んであげるようなものなのです。
【動画で実践】夜のための『肩甲骨ゆるめ』のリラックスタイム
これはトレーニングではありません。あなた自身を慈しむための、穏やかな「リラックスタイム」です。お風呂上がりや眠る前の、誰にも邪魔されない静かな時間。照明を少し落として、ゆったりとした音楽をかけながら行うのもおすすめです。
1. 深呼吸と、肩の上げ下げ(5回)
- 楽な姿勢で座り、軽く目を閉じます。
- 鼻からゆっくりと息を吸いながら、両肩を耳に近づけるように、優しく引き上げます。
- 口から細く、長く息を吐きながら、肩の力をストンと抜きます。体中の緊張が、息と一緒に出ていくのをイメージしましょう。
2. 肩甲骨で円を描く(前回し・後回し 各5回)
- 両肘を軽く曲げます。
- 息を吸いながら、背中側で左右の肩甲骨をぎゅっと寄せます。
- 息を吐きながら、今度は背中を丸めるようにして、肩甲骨を左右に開いていきます。
- この動きを、呼吸に合わせて、水の中で体を動かすように、どこまでも滑らかに、ゆっくりと繰り返します。
当院での取り組み
セルフケアだけでは改善しない、つらい首や肩のこり、痛みに対して、当院では専門的なアプローチで症状の根本改善を目指します。
- エコーガイド下ハイドロリリース
超音波(エコー)で首や肩の状態をリアルタイムに観察しながら、硬くなってしまった筋肉や、神経の癒着部分に直接アプローチする治療です。こりの原因となっている組織を正確に特定し、薬液を注入して癒着を剥がす(リリースする)ことで、血流を改善し、つらい症状を和らげます。 - 理学療法
経験豊富な理学療法士が、一人ひとりの体の状態や姿勢の癖を詳細に評価します。肩甲骨の動きを改善するための徒手療法や、再発を防ぐための正しい姿勢指導、ご自宅でできる効果的なセルフエクササイズなどを組み合わせ、痛みの出にくい体づくりをサポートします。
まとめ
毎日、本当にお疲れ様です。
あなたの頑張りは、あなたが一番よく知っているはず。
時には、すべてを置いておいて、ただ自分のためだけに時間を使うことを、自分に許してあげてください。
今夜ご紹介した「リラックスタイム」は、ほんの数分かもしれません。
しかし、その数分間が、固まった心と体を優しく解きほぐし、明日を迎えるための穏やかな力となってくれるはずです。
「頑張らなくていいんですよ」と、ご自身の体に語りかけるように、ぜひ試してみてください。
心と体の緊張がどうしても解けない、痛みが続いて辛い、という時は、一人で抱え込まず、いつでも当院へご相談ください。あなたの心と体に、そっと寄り添います。
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
このコラムを書いた人

瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)