コラム
Column
【参加報告】沖縄で開催された「第36回 日本整形外科超音波学会」で最新の知見を学んでまいりました

こんにちは、桃谷うすい整形外科の瀬尾です。
当院では、患者様により質の高い医療をご提供するため、スタッフ一同、日々知識と技術の研鑽に励んでおります。その一環として、先日沖縄の「那覇文化芸術劇場なはーと」で2日間にわたり開催された「第36回 日本整形外科超音波学会」に、当院の理学療法士の瀬尾が参加してまいりました。
今回はその学会の様子と、そこで得られた学びについてご報告させていただきます。

信念を持って医療に取り組む ― 学会のテーマに触れて
今回の学会では、「一念通貫 〜まくとぅそーけーなんくるないさ〜」という、非常に心に響くテーマが掲げられていました。
「一念通貫」とは、初めに抱いた志を最後まで貫き通すこと。そして、「まくとぅそーけーなんくるないさ」とは、「人として正しい行いを誠実に続けていれば、必ず良い結果に繋がる」という意味を持つ、沖縄の美しい言葉なのだそうです。
このテーマは、まさに私たちが日々の診療で大切にしている想いと重なるものでした。患者様一人ひとりの痛みや不安に真摯に向き合い、正しい知識と技術をもって最善を尽くす。その信念を貫くことの大切さを、改めて胸に刻む貴重な機会となりました。
整形外科における「運動器エコー」の大きな役割
今回の学会のメインテーマである「整形外科超音波」は、一般的には「運動器エコー」と呼ばれています。
皆様は「エコー(超音波検査)」と聞くと、お腹の赤ちゃんを見たり、内臓の病気を調べたりする検査をイメージされるかもしれません。しかし、整形外科の分野でも、このエコーは非常に心強い診断ツールとして大いに活用されているのです。
「運動器」とは、骨・関節・筋肉・靭帯・神経といった、体を動かすための一連の組織のことです。レントゲンでは骨の状態しか分かりませんが、運動器エコーを用いると、レントゲンには映らない筋肉の損傷や靭帯の断裂、神経の状態などを、リアルタイムの映像で詳しく観察することができます。
【運動器エコーの主な利点】
- 動きながら観察できる(動的観察):肩を上げたり、膝を曲げたりしながら、痛みが出る瞬間の組織がどうなっているかを確認できます。
- 安全性が高い:放射線被ばくの心配がなく、お体に害がないため、安心して繰り返し検査を受けていただけます。
- 患者様への分かりやすさ:患者様ご自身にもモニターの映像を一緒に見ていただきながら、「ここの筋肉が少し傷んでいますね」と具体的にご説明できるため、ご自身の状態への理解を深めていただけます。
当院のリハビリテーションにおいても、この運動器エコーは欠かせない存在です。損傷している場所を正確に特定し、回復の過程を目で見て確認しながらリハビリ計画を立てることで、より効果的で安全な治療へと繋がります。

学びを、明日からの診療へ
学会では、全国の第一線で活躍される医師や理学療法士の先生方による、運動器エコーを用いた診断・治療に関する数多くの発表がありました。最新の技術や研究成果に触れ、大きな刺激を受けることができました。
特に、スポーツ選手の障害に対するエコーを用いた評価方法や、リハビリテーションへの応用に関するセッションは、明日からのリハビリにすぐにでも活かせる、実践的な内容ばかりで大変有意義な学びとなりました。また、講演後の意見交換の場では、日頃の臨床で抱いていた疑問点を先生方に直接質問する機会にも恵まれ、新たな視点や治療のヒントを得ることができました。
この学びを、私たちの中だけに留めておくつもりはありません。
私たちが学会で得た知識や技術は、すべて桃谷うすい整形外科を頼ってくださる患者様のためにあります。
- より精度の高い診断へ
- より効果的なリハビリテーションプログラムの立案へ
- よりご納得いただける、分かりやすい説明へ
今回得られた最新の知見をスタッフ全員で共有し、明日からの診療に早速活かしていくことで、地域の皆様の健康に貢献できるよう、一層努力してまいります。
終わりに
桃谷うすい整形外科は、これからも常に学び、進化し続けるクリニックでありたいと考えています。スタッフ一人ひとりが専門性を高め、その力を結集することで、患者様にとって最善の医療をご提供できると信じています。
お体の痛みや不調、リハビリに関するお悩みなどございましたら、どうぞお気軽に当院までご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
このコラムを書いた人

瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)