コラム
Column
70代からの足元ケア!夏のサンダルが引き起こす「隠れ足トラブル」とは?

こんにちは!桃谷うすい整形外科の瀬尾です!
そろそろ夏本番に近づいてきましたね。年々暑さが増してきている感じがしていて、危機感を感じております。
夏になると、子どもやお孫さんが夏休みに突入し、色々なところに旅行に行かれる方も増えてくると思います。皆様が今回の内容でお困りになる前に一度読んでみてください。
夏になると、こんな経験はありませんか?
日差しが強くなると、足元も涼しく開放的にしたくなりますよね。「楽でいいから」と、つい草履やサンダルに手が伸びる方も多いのではないでしょうか。
しかし、夕方になると足の裏がジンジンと痛んだり、ふくらはぎがパンパンに張ってだるさを感じたり…。そんな経験はありませんか?実はその不調、毎日履いているそのサンダルが原因かもしれません。
なぜ、楽なサンダルで足が疲れてしまうのか?
一見、足を締め付けず楽に見えるサンダルですが、知らず知らずのうちに足に大きな負担をかけていることがあります。主な原因は3つです。
1. 無意識の「指の握り込み」で足裏が緊張
かかとが固定されていない草履やサンダルは、歩くたびにパタパタと浮きがちです。すると私たちは、サンダルが脱げないように、無意識のうちに足の指に「キュッ」と力を入れて指を縮こませて歩いてしまいます。
この状態が続くと、足裏の筋肉が常に緊張し、血行が悪くなることで、だるさや痛みを引き起こすのです。
2. 地面からの衝撃が足や膝に直接響く
多くのサンダルは、スニーカーに比べて靴底が薄く、クッション性が低い傾向にあります。そのため、アスファルトなどを歩く際の衝撃が吸収されず、直接足の裏や膝、さらには腰にまで伝わってしまいます。これが、長時間の使用による疲労や痛みの原因となります。
3. 本来の「足裏のバネ」が使えていない
私たちの足には、歩行時の衝撃を和らげる「土踏まずのアーチ(バネ)」が備わっています。しかし、かかとが不安定な履物では、このバネをうまく使った正しい歩き方がしにくくなります。結果として、ふくらはぎなど、本来使わなくてもよい部分の筋肉に余計な負担がかかってしまうのです。
今日からできる!夏の足をいたわる3つのセルフケア
では、どうすれば良いのでしょうか。大切なのは「履物選び」と「履いた後のケア」です。難しいことはありませんので、ぜひ今日から試してみてください。
1. サンダル選びの3つのポイント
- かかとを支える:なるべく、かかとを固定できるバックストラップ付きのものを選びましょう。
- 適度なクッション:靴底がペラペラに薄すぎず、少し厚みのあるものが理想です。
- 土踏まずのサポート:土踏まずの部分が少し盛り上がっているデザインは、足のアーチを支えてくれます。

2. 1日の終わりに「足指リセット体操」
サンダルを履いた日は、緊張して固まった足指を解放してあげましょう。テレビを見ながらでも簡単にできます。
- 足指のグー・パー運動:まず、足の指を力いっぱい「グー」の形に握りしめて5秒キープ。次に、指と指の間を大きく広げるように「パー」の形にして5秒キープ。これを5回ほど繰り返します。
3. ふくらはぎを優しく伸ばすストレッチ
第2の心臓とも呼ばれるふくらはぎをケアすることも大切です。
- 壁の前に立ち、両手を壁につきます。
- 片足を大きく後ろに引き、かかとを床につけたまま、後ろ足のふくらはぎが「気持ちよく伸びている」と感じる場所で20〜30秒キープします。
- 反対の足も同様に行いましょう。
上手な履物選びと毎日のケアで、夏を快適に
必ずしも「サンダルが悪い」というわけではありません。近所への買い物など短時間なら問題ないでしょう。しかし、長時間歩く日はスニーカーを選ぶなど、目的によって履物を使い分けることが大切です。そして、1日頑張ってくれたご自身の足を、優しいセルフケアでいたわってあげてください。
もし痛みが長く続いたり、強くなったりする場合は、我慢せずに整形外科に相談しましょう。
JR桃谷駅西口出てすぐの天王寺区、生野区から通院しやすいクリニック「桃谷うすい整形外科」では、質の高い医療を提供し、患者さんの問題解決に全力で取り組み、医療者全員が協力して前進し続けることを目指しています。
このコラムを書いた人

瀬尾 真矢
患者様一人ひとりの日常生活やスポーツ復帰を支援するために、適切なリハビリプログラムを提供し、患者様が自信を持って活動できるようサポートいたします。また、痛みや不快感に真摯に向き合い、最善の方法で症状を軽減し、再発予防にも力を入れてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
得意分野
変形性関節症(人工関節術後)、肩関節疾患(保存療法、術後)
スポーツ障害(肩関節、膝関節、足関節)