コラム
Column
2024年12月19日
リハビリでエコーはどのように使うの?
こんにちは!桃谷うすい整形外科の瀬尾です!
リハビリテーションにおいて、エコー(超音波検査)が活躍する場面が増えています。
従来は診断や治療のための検査機器としてのイメージが強かったエコーですが、現在ではリハビリの計画立案や効果の確認、さらには患者さんへのフィードバックにも活用されています。
ここでは、リハビリにおけるエコーの具体的な使い方について解説します。
リハビリにおけるエコーの役割
リハビリでエコーが使われる場面は、大きく以下の3つに分けられます。
1. 筋肉や腱の状態の確認
エコーを使うことで、リハビリ対象となる筋肉や腱、靭帯などの軟部組織の状態をリアルタイムで観察できます。例えば:
- 炎症の有無や程度:腱や筋膜に炎症がある場合、エコー画像で黒い部分(低エコー)として確認できます。
- 筋肉や腱の断裂や損傷:リハビリ開始時に損傷の程度を把握し、適切な運動量を設定できます。
- 筋肉の萎縮や肥厚:筋力低下やトレーニング効果をエコーで確認し、リハビリの進行状況を評価します。
2. 動的評価(リアルタイムの動きの確認)
エコーは、患者さんが動作を行っている間に筋肉や腱がどのように動いているかを確認できるのが大きな特徴です。例えば:
- 筋肉の収縮:エコーを見ながら、特定の筋肉が正しく収縮しているかを評価します。
運動が正確でない場合、別の筋肉が代償的に動いている様子も確認できます。 - 関節や腱の滑走:関節や腱が正常に動いているかをその場でチェックし、動作の修正に役立てます。
3. 患者へのフィードバック
エコーを用いて患者さん自身に体内の様子を「見せる」ことで、リハビリのモチベーション向上や正確な動作の理解を助けます。
- 運動効果を可視化:患者さんに「この筋肉が動いています」と説明し、正しい運動方法を実感してもらいます。
- 改善の実感:治療の進行に伴う筋肉や腱の回復をエコーで見せることで、リハビリへの意欲を高めます。
エコーのメリットと注意点
メリット:
- 安全性:放射線を使わないため、繰り返し使用しても患者さんに負担がありません。
- 即時性:リアルタイムで軟部組織や動作の状態が確認でき、その場でリハビリ計画に反映できます。
- 可視化による理解促進:患者さん自身に体内の状態を見せることで、正しいリハビリ動作への理解が深まります。
注意点:
- エコーは技術が必要で、正確な観察と解釈を行うには専門知識が求められます。
- 深部の構造はエコーでは観察できないことがありますので、場合によっては他の検査(レントゲンやMRI)との併用が必要です。
まとめ
リハビリにエコーを取り入れることで、痛みの原因を可視化し、患者さんに合わせた効率的なトレーニングを提供できます。
成長期のスポーツ障害から慢性の肩や膝の痛みまで、幅広い症例に対応可能です。
エコーを活用したリハビリで効率よく痛みの改善を目指しましょう!
当院ではエコーを用いた精密な評価と効果的なリハビリを提供しています。
お困りの症状がありましたら、ぜひご相談ください。